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山本佳代子という名の魔法

アーティストインレジデンスあさひかわ

2021年第1弾アーティストとしてカメラマンの佳代子さんは旭川へやってきた。

来る前からお会いするのが楽しみで、だけど私は私でお店の準備や前職を最後まで全うせねばと何故か肩に力の入る日々を過ごしていてなかなか会いに行けなかった。

やっとお会いできた夜、驚くほど力の抜けた初めましてを経てなんて居心地の良い方なんだろうなぁ、お酒が美味しいなぁととても楽しくなった。ふわふわワクワク。ああ、この感覚私知ってる。

彼女という存在と出会ったみんな、全細胞が安心しきってゆるんだ顔になる。
造られた笑顔とは全く別物の、本当にナチュラルな笑顔になる。
彼女が旭川で過ごした50日以上に及ぶ日々のなかで出会った人たちは
彼女の「満塁」という展示をきっかけに大きな円の中に取り込まれてしまったかのように一つになった。
それまで「存在は知っていた」小さなコミューンのようないくつかの輪が、彼女の作った場によってふわふわっと無理なく繋がり
そのご縁は彼女が東京に戻ってもなお、続いている。

私はその様子を、かつてどハマりしていたロールプレイングアクションゲーム「大神」の大浄化のようだなぁと感じていた。

元々そこまで荒んでいたわけではないのだけれども
仲の良い人とだけでつるんでいる小さな輪が沢山ある街という印象は
実は私も東京から旭川に戻ってきて感じていた。
実際自分もそんなにそんなに今更コミュニティを広げようという氣もなかったかもしれない。

彼女はなにも知らないところから
沢山の人と触れ合い
なおかつみんなを一気に写真でつないでしまうという
これが魔法でなければなんなのかなぁ?ということをやってくれてしまった。

それが2021年1月~3月の出来事。

2022年10月末
私は久しぶりに東京に出かけた。
きっとお忙しいであろう佳代子さんと会えたらラッキーだなぁ、と連絡をしてみた。
快く「呑み会」に応じてくれた彼女と今度は彼女のホームである東京で乾杯。

呑んでいる間も沢山の写真や動画を撮ってくれていた。
後日、その写真を見るとどれもこれも本当に楽しそう。
薄れた記憶の中で物凄い笑顔で存在している自分の姿が愛しくも思えた。

「楽しい」「嬉しい」「愛しい」「可愛い」
そんな記憶を記録してもらえちゃうなんて
なんて写真って素敵なんだろう!!!!と心底思えた。

大きな愛を持って全世界を見つめている佳代子さん

彼女の魔法にかけられて
なんて幸せなんだろう。
頂いた写真を眺めて今夜も余韻呑みをする。

竹山キョんちゃん・私・山本佳代子さん


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