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定年退職後の私の3つの覚悟!

覚悟と言えば少し大袈裟に聞こえるが定年退職後に決めていた事柄が三つある。
やりたいことは躊躇せずにやってみること、農業はしないこと、お金を優先しないことだ。
第二の人生の門を計画的に潜ったわけでも、定年退職後に何か準備していたわけでもない。
ただ、これだけは守りたかった。


流されやすい性分を戒める決め事!

言い換えれば流されやすく芯がないと自覚している自分の性分を、戒めるために頭の中で決めていたことだ。
サラリーマンで生きてきたこれまでは、文句を言いながらも会社の信条やルールなどに縛られることで横道に逸れることもなかった。
しかしその箍(たが)を外されるのが定年退職だ。

農業をしないこと

前にも書いているが私の家は兼業農家だった。
祖父の農業を手伝いながら子供時代を過ごした。
それゆえに農業の大変さは身に染みている。

しかし田舎なので定年退職後に農業をやって汗を流す人は多い。
現に私の近所でも、定年退職後に多くの人が農業に力を注いでおられる。

そんな方々と話をすれば概ね同じ理由を聞くことになる。
「家に先祖から引き継いだ田畑があるから仕方なく」や「これしかやることがないから」といった理由だ。
定年退職を早めてでも覚悟を持って農業をする人は稀だろう。

その農業も実際は、ある程度の金銭的余裕と興味がなければできないことは明らかだ。
農業機械は高額だ。
定年退職時、我が家には既に使える農機具は残っていなかった。
そんな状況下で私が一から農業を始めることにも無理はあった。

しかし隣の芝は青く見えるものだ。
この地域では定年退職後に趣味のように田畑をやるのが一般的だとも言える。
近所の方々につられて農業をやってみようかと思わないとも限らない。
何故なら3反程度の田んぼといくつかの畑があるからだ。

だから周りの人たちにこの人は農業に興味がないんだと思って頂くことも重要だった。
田畑の管理を全て誰かにお任せするなら、下手に中古のトラクターなど買わない方が賢明だと考えた。

現在は農業も後継者が少なく、田畑が荒廃して行くことも問題になっている。
そのせいで近隣の方々に会う度に、農業をやる意思を確認されたりもした。
そのようなこともあり定年退職後「私は農業にまったく興味がありません」と言い続けている。

やりたいことは躊躇せずにやること

やりたいというよりも気になっていることと言った方が的を得ている。
取りあえず気になったことはやってみると決めた。

いつも言っているように定年退職者に暇な時間を与えるとろくなことがない。
いや、これは誰にでも当てはまることではないかもしれない。
しかし私にとっては確実に暇が悪魔のように心を蝕むのは明らかだ。

その意味からも何かをやっていなければならないと思うから、このような覚悟が必要になるのだ。

私はどちらかと言えば理屈好きな方だ。
やる前に考えると何もできなくなるから取りあえず始めてから考えることにしている。
そのお蔭で中途半端に途中で投げ出すことも多いが、その全てが無駄になった訳ではない。

何かをやっていることで時間が埋まることも悪いことではない。
常にポジティブな思考で過ごすことができるからだ。

もし暇な時間が多いと、必ず脳はネガティブ思考へと変わることだろう。

しかしそうかといってやりたいことが全てできる訳でもない。
予算が必要なこともあれば能力の問題もあるからだ。

私が定年退職後にやったことは大したことでもなく、覚悟しなければできないようなことでもない。
ただ、そうでも思っていなければ出来ていなかっただろう。

お金を優先しないこと

何かを始める時もお金を優先しないことを意識した。
お金は必要だが、お金を目的にすればそれまでの人生と変わらないように思えたからだ。

それまでとは違う人生にするにはお金を外すこと以外思いつかなかった。
何かに一生懸命打ち込むのは金儲けのためではなく、最後の人生の道を探すためとでも思いたかったのだろう。

それが正しかったのか間違っていたのかはいまだに答えは出ていない。

ただ、子育てや組織的責任が定年退職で終わってから金儲けのために働きたくなかった。
もし働くとしたら自分たち夫婦が生きるためだ。
贅沢をしたいからではないと考えた。

金儲けのために働かない代わりにやりたいことに時間を使ってもいいだろうと思うようにした。
逆にそんな贅沢はないだろうとも思った。
働かずに自分のやりたいことに時間を使って生きているのだから、一生懸命やらなければ罰が当たるとも思った。

私にとって悠悠自適とは何もせずのんびりと時間が過ぎるままに身を任すことではなく、やりたいことを日課にして自分だけの道を進むことだ。

文章にすれば格好つけているように見えるが、実際にそんな日々を過ごすのは非常に地味な感覚だ。
目立つこともなく孤独で何かに打ち込んでいるだけだ。

しかしそんな人生を最後に選んだのは私自身なのだから、その幸せを実感しながら毎日を過ごしている。

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