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自分の選りすぐりで迷える人生

おうちがすきになったことで、わたしが変われたこと。
自分が向かっている方向が、前よりも見えるようになったこと。

わたしは2年前に上京してからというもの、仕事終わりや休日はほとんど外に出ていた。人と会って食事をしたり、勉強会に行ったり、カフェで本を読んだり、スポーツサークルに参加したり、とにかく家にいる時間が少なかった。

家はお風呂に入るのと寝るためのもの。食事も外で済ませることが多く、栄養バランスなんて偏りしかない。料理なんてもってのほか。だから電気代もガスも水道も基本料金のみ。本当に生活という生活が苦手だった。
(今のわたしを知る人はあまり想像できないかもしれないけど荒んでたのよ。)

その頃の自分は、自分の外にあるものが基準だった。
人から誘われたから行く。
あの人も参加しているから参加する。
よくわからないけどとりあえずやってみる。

とにかく外にあるものから何かを掴もうと必死だった。たくさんのビジネス書籍を読んだ。何でもかんでも「YES」と答えていた。しかしそれは人の選りすぐりが集まっただけで、自分自身の選りすぐりではない。そこには「自信を持って自分で選択した」という軸がない。そうして自分が本当にやりたいことが何かわからなくなる。自分で自分を振り回す。そんな生活を約2年続けた。

毎日充実していた。楽しかった。でも疲れた。
そして見えなくなった。自分がどこに向かっているのか。

もういい、肩の力を抜こう。
少しずつ考え方を変えた。
人ではなく自分と向き合った。
外に出る時間を減らし、家での時間を過ごした。

やっと見えてきた。簡単なことなんだ。
自分がどこに向かっているのかという答えは、自分の中にしかないんだ。

そうして外にばかり向いていた自分の目を、身の回りに向けるようになった。
身近なものを丁寧にみるようにした。
家の中にあるもの、近所のお店や公園。
家族、友達、職場の人たち。
そして自分のすきなこと、身体や心の状態。
新しいものでなく、今あるものでどう楽しむか。
身近な人がどうしたら喜んでくれるか。
自分の力で作れるものはないか。

注意して見てみると、わたしの身近には大切なものたちで溢れていた。今まで寝るためだけに帰っていたおうちがとてもすきになった。

一人の時間を大切にするようになって、家事や食事や運動にも気を遣うようになった。自分の向いている先が、前より少し見えるようになった。

若いうちはたくさん迷う。
いろんなものを見て、いろんな人に会って、いろんなことへ行って、いろんなことを学ぶ。
そうやって少しずつ大人になっていく。
わたしもいつの間にか大人になって、人生の約4分の1を生き終えても、まだまだわからないことだらけ。
まだまだ迷い続けている。

だけど、人の選択に迷わされるより、自分の周りの大切な選りすぐりから迷いたい。
今日もわたしのおうちには、自分のこだわりや大切にしているもので溢れている。

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