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『日韓アイドルから世界のアーティストへ』TWICE新曲「FANCY YOU」を見て今後の展開を予想した。(分析あり)

はいどーも、ユーマです。

*この記事は今日4/22のFANCY YOUのMVの発表の1週間前に投稿したものですが、結構予想が当たっている気がしたので是非ご一読ください!そしてみんなでこれからのTWICEを応援しましょう!笑


私は22歳にしてK-popアイドルであるTWICEの大ファンでございす。

先日TWICEの日本ドームツアーに参戦してきたので、その感想とともに専攻分野である経営学を元に、独断と偏見によるTWICE分析と今後の展開予想を考えて見ようと思います。

少しボリューミーな内容になっていますので、時間がある方・興味がある方は分析も!無い方はストップ!と書かれたとこまで飛ばしても構いません!



TWICEとは?


2015年にJYPエンターテインメントが企画するオーディション番組”SIXTEEN”にて選ばれた9人で構成される韓国の女性アイドルグループ。メンバーには韓国人5人日本人3人台湾人1人で構成されており、国際性豊かなグループ。彼女らの代表曲である「CHEER UP」を皮切りに同年『TT』の発売をきっかけにアジア全域で爆発的ヒット。日本では2017年にワーナーミュージックから「One More Time」でデビューと同時にオリコン週間ランキングで首位を獲得しプラチナ認定を受けた。また、2018年には映画「センセイ君主」の主題歌としてTWICEの「I WANT YOU BACK」が抜擢され話題に。3月下旬から大阪京セラドーム、東京ドーム、ナゴヤドームで計5日間ドームツアーを行った。先日の発表では4月22日にミニアルバム「FANCY YOU」を7月17日、24日に2週連続シングル「HAPPY HAPPY」と「Breakthrough」をリリース予定。


とこんな感じになっております。

まずはこの前参戦した TWICE DOME TOUR 2019 “#Dreamday”の感想を

まぁ〜率直に感動しました。
私自身、日本人3人を含めTWICEのメンバー5人と同い年の1996年生まれということもあり、同世代の人が5万人の前で輝く姿に感動したとともに、彼女らのドームツアーのタイトルにあったように”夢”の話をされた時はついつい涙が出てきてしまいました。しかし、見渡す限り小学生の娘さんを連れた家族グループばかりで、私の両サイドには小学生が並び、身長183センチの私との差で場違い感も少し感じてしまいました笑


そしてここからはTWICEについて経営学の観点から少し分析して行こうと思います。(分析は箇条書きで少し長くなるので、飛ばしても大丈夫です)



ビジネスモデルキャンバス


KA(主な活動)

・基本的な音楽活動、CD・MV作成
・ライブ活動
・CM/雑誌などのモデル活動
・ファンとの交流会
・テレビ出演
・VLIVEでのライブ配信
・ファンクラブ

VP(顧客にもたらす価値)

・憧れ
・癒し
・応援
・感動

CR(顧客との関係)

・ファンとアイドル

CH(チャネル)

・VLIVE上でのチャットと通しての会話
・ファンクラブ上で運営とのやりとり

CS(顧客セグメント)

・アジアを中心に若い女性達

CS(コスト構造)

・彼女らの生活費
・衣装代などアイドル活動に関する費用全て

RS(収入の流れ)

・CD/DVD販売
・ストリーミング収入
・テレビ/広告など出演料
・ファンクラブの年会費
・ライブとグッズ代
・アプリ内課金(SUPER STAR JYP・VLIVE・GO GO Fighting)

これをもとに簡単なSWOT分析STP分析でTWICEを分析



SWOT分析

強み

・特徴のあるフレーズを多用(フックソング)
・日中韓国人在籍による多様性
・可愛い・ダンス・歌唱力などのアイドルとしての美しさ
・ファン中心主義

弱み

・顧客層の低さ
・利益率の低さ

機会

・BTSをはじめ世界でK-popとしての確立
・SNSアプリの普及
・女性の活躍に注目が集まる時代

脅威

・流行の移り変わりの激しさ
・CDの衰退
・競合グループ(Black Pink)/後輩グループの活躍(IZ ONE・ITZYなど)


STP分析


セグメント

・日中韓をベースとしてアジア全域。ゆくゆくは世界全体の音楽業界

ターゲット

・これは意図していたかどうかは定かではないが、結果的に若い女性達(特に小・中学生)が主要顧客に。

ポジショニング

・多国籍K-popアイドルグループ、元気ハツラツな女性像。(not クール系)



とこんな感じで箇条書きでまとめてみました。
前述した説明とともにTWICEの活動の主な概要は理解できたと思います。

プラスでネット上で拾った数字データも掲載しておきます。

CD総売上(2018年12月3日集計)
2,735,669枚

最新アルバム(#TWICE2)
140,915枚

ファンクラブ会員数(2018年10月時)
9万人(日本)

Spotify月間アクティブリスナー
2,466,713人

とまぁ何かの参考になればと!




!!!飛ばした人はここでストップ!!!



ここからは私の分析をもとにした勝手な考察の始まりです!



TWICEの最大の弱点はファン年齢層の低さ


AKBなどの日本のアイドルビジネスと比べてみると韓国アイドルの利益性の低さを言及せざるを得ない気がする。

というのも、日本のアイドルビジネスは完成されれたアイドル像ではなく、アイドル個人の物語性を重視する。

日本のアイドル文化では有名になることを目標に、彼/彼女をより大きな舞台に立たせたあげたいからCDを何枚も購入し、グッズをたくさん購入する。ライブにも足しげく通う。そうして彼/彼女らが大きな舞台に立てるようにサポートする。

しかしながら、韓国アイドルは物語性をあまり重視しない。デビュー時には完成されたパフォーマンスを行えるように研修をたくさん積む。そのためファンになる人というのはその完成されたアイドル像に憧れを抱き、一度でいいから見てみたい。という気持ちで応援する。

こうしたアイドル像の違いが顧客層に大きな差を生む

日本の女性アイドルファンは30~40代の男性が最も多い。このファン層は金銭的自由度が比較的高く、自分たちの力で推しメンをより有名にすべくお金をかける。

しかしながら韓国アイドルのファンというのは、完成されたアイドル像に憧れを抱く層ということで必然的に比較的年齢の若い層になってしまう。その為金銭的自由度は下がり、大量消費がなかなかできない。

この差はライブチケット転売時にも現れる。というのも、今回のTWICEのライブチケットは販売開始から約1分で完売し、倍率はかなり高いものであったにも関わらず、チケット転売サイトではチケット販売定価と同じ金額でのやりとりが基本になっており、高いチケットでも2倍が限度であった。しかし、日本のアイドルライブチケットに関していうと、2倍ではきかない。誰がこんな金額で買うのかと思ってしまうが、10倍20倍でも売れる

この差はファンクラブの会員数にも差が出る。日本でもっともファンクラブ会員数が多いのは知っての通り『』で実に190万人もいる。年会費5000円と決して高額な訳ではないが、TWICEのファン層では万人にしかなれない。

ファンクラブは安定的な収益源にもあるので、各グループ増やしたいとは思うがターゲットを考えるとこれ以上の会員数拡大は難しいのではないかと思う。

TWICEはグループ結成をオーディション番組として物語性を生み出すことを目標に行っていたのではないかと思うが、韓国音楽業界の特色でただ曲を消費したいと考える消費者が多かったのとインターネットの普及によってネットで大量に配信される彼女達のマーケティング戦略も相まって貢ぎたい欲が少なくなってしまったのかもしれない。

また、ファン層が若いことの裏付けとして昨年のY!mobileの宣伝、そして今回のコカコーラのQooの宣伝の衣装で分かるように、どちらもTWICEは制服を着用し、女子高生の理想の姿という見せ方をしている。

そんな利益率の低さを少しでも改善するためなのか、私が気になった点としてライブグッズのキャラクタービジネス化ペンライトの半強制購入というところがある。

AKBのライブグッズと比較してみるとTWICEのライブグッズにしかないものがある。それは”ラブリー”というキャラクターである。

話は少し変わるが、アニメ業界に置いて大事な収入源としてキャラクタービジネスがある。アニメキャラクターをアイコン化させ、いろいろな商品として売る。その最たる成功例はハローキティだと思うが、キティちゃんはご当地グッズとして全ての県に商品化されている。また世界各国でコラボ商品が生まれている。安定した収益を生み出すいいビジネスモデルとして存在する。

もしかすると、アイドル業界に今までなかったキャラクタービジネスをTWICE始めいくつかの韓国アイドルグループは行おうとしているのかもしれない。

キャラクターはメンバー9人分それぞれあり、それぞれのキャラクターがキーホルダーになったりしている。実はこれがグッズとしては2000円以上しており、なかなかの売り上げになっているのではないか?と思います。

また、ペンライトはライブごとに更新され、運営側はライブイベントに指定されたペンライト以外の持ち込み、使用は演出の妨げになるとして持ち込みを禁止している。演出の妨げというのも、ペンライトとアプリを連携させ、会場のスイッチ一つで全員のライトの色を操作できるようにしているというものだ。おかげで、ほかのライブに持って行っても光らないし、一人だけ違う形というような疎外感を生む。ペンライトは一つ5000円で、会場の9割は持っていたと思うので、チケット代1万円と付け加え、実質的ライブ参加費は最低でも1万5000円になるという寸法だ。

と、TWICEの顧客層から考える利益率の低さとそれを補填する工夫を述べたが、TWICEは依然としてめちゃくちゃすごいグループであることに代わりはない。



ではなぜここまでTWICEが人気になったのか?


TWICEはJYPという韓国3大芸能事務所の一つから生まれたアイドルグループであるが、JYPのこれまでの経験をかき集めた集大成的な要素があると思う。(TWICEメンバーの可愛さは議論の必要がないので省く笑)

というのも、JYP事務所の特色として

・女性グループを成功に導くのがうまい
・フックソング(同じフレーズを多用する曲)を作るのが得意
・スタートダッシュがうまい

・韓国内の活動と国外の活動のバランスが悪かった
・グループ人気が持続しない
・個人活動を進め結果失敗する
・路線が凝り固まる

などがあるようです(https://ameblo.jp/ham0n1k1ss/entry-12363166190.html)から引用

これをもとに考えてみると、JYPでは活動場所のバランスを見極め、個人活動を控えめにしたくなり、アイドルイメージも多岐に渡れるようにしたくなるでしょう。。。

結果TWICEでは顧客至上主義を実行し、日本を始め国外での活動に注力しても韓国でのイベントを怠りません。

僕がいいなと思うのは、TWICEではファンのことを”ONCE”と呼ぶのです。
ファンが1番。私たちは2番。そんな考えがネーミングからも伺えるのが非常にいいな、と思います。

そして、これまで個人活動(女優やソロ活動、タレント業など)を進めて失敗していた(スキャンダルや解散など)背景から、これまで出演したCMは全てメンバー全員で出演しており、個人活動はかなり消極的になっているのがわかります。

アイドルイメージはなかなか変えるのがむずかしく、変えるたびに古くからのファンが離れてしまう恐れもあると思いますが、次の曲である「FANCY YOU」の写真をみる感じクール系に挑戦してみたのかな?と想像が膨らみました。

また、JYPの十八番であるフックソングがTikTok(#Twiceは12億投稿もある)やインスタストーリー(850万投稿)などのショートムービーの流行と相まって、ファンがダンスを投稿したりして拡散力の強さが伺える。

そして時代背景とTWICEのブランディングも非常にマッチしたと考える。現代社会において、男女平等が謳われる中で、強い元気な女性像というのは若い女性の憧れの的になるのは当然と言っていいと思う。何か『プラダを着た悪魔』をみている時の気持ちと同じような気持ちになる。

つまり、JYPの強みが時代に当てはまったのとこれまでの経験を生かしたマネジメントでファンを喜ばせることができているのがTWICEが成功している理由とも言えるでしょう。



TWICEはどこへ向かうのか?


ではTWICEはこれからどこを目指していくべきなのか?今後の展開について考えてみようと思う。

まず大きな議題として利益率を優先して顧客層を変えるのか?それとも新規市場開拓として海外進出を積極的に行い、顧客数の拡大をおこなうのか?

結論から言うと後者であろう。

と言うのも、もはや”アイドル”としてのTWICEという認識は日本のみで、世界ではアーティストグループとして活動を進めるのではないかと考える。

その理由の一つに、先ほど述べた収益方法のアイドル感のなさがある。

もはやアイドルとして彼/彼女らに貢ぎ応援する形がビジネスモデルとして存在するのは日本だけで、他国では一つのアーティストとしてTWICEが存在するのではないか。

だからこそ、世界のアーティスト達同様、CD売上よりもストリーミングやダウンロードを積極的に拡大したいし、ライブの値段も1万円からアメリカアーティストばりな大幅な値上げをしたいのではないか?

それを裏付けるかのように、先日の名古屋ドームオーラス公演で日本ドームツアー最終日に世界ツアーの発表がされた。

行き先はソウル→バンコク→マニラ→シンガポール→ロサンゼルス→メキシコシティ→NY→シカゴ→クアラルンプールだそうだ。

アジアでの展開は想像の範囲内であったが、メキシコシティにはアイドル文化があるとはいえ意外な選択肢だと思うし、ロス・NY・シカゴとアメリカ3箇所でのツアーはBTS(防弾少年団)のビルボードランキング1位によって今アメリカでもK-popが熱いのか、積極的なツアーだなと思う。

もしかしたら、JYPは今TWICEのブランディングの転換期として考え、顧客層の拡大と金銭的自由度の高い層への変換を同時に行おうとしているのかもしれない。次作品「FANCY YOU」「HAPPY HAPPY」「Breakthrough」は米ビルボードチャートで1位を取ったBTSを目標・参考に洗練されたヒップホップ系の曲になり、誰か海外歌手とのコラボなんていうのも考えることもできる。

メッセージ性・世界観を一貫したヒップホップ調で出し続けるBTSやBLACKPINKのような方向性に向かないでもらえればいいなーと思いつつも、もっと大きな舞台に上がるため顧客層の転換期というならばその戦略を応援したいと思う。

(ちなみに、BTSのSpotify月間リスナーは9,193,881人・BLACKPINKは14,239,875人にもなる。TWICEは2,466,713人)

しかしながら、TWICEにはBLACKPINKと違う方向性で違う市場で活躍する方がいいのではないか、アジア全域の大規模ファンクラブを設置。各国でTWICEのアプリ(アプリ内課金のある)の制作。JYP研修所の設置で研修生の大規模受け入れなどできることはまだまだありそうだ。

成功することを心から願っているが、同時にここまで書いてこなかったが、TWICE9人の体力も考えた方がいいのではないかとも思う。

ただ流行りに任せ消費されるための活動で終わっていいわけがない。JYPとしては彼女たちがソロ活動ではなくグループとして長く収益に繋がる形を探していると思うが、今回の世界ツアーはおそらくストリーミングや動画配信などによるオンライン収益をあげるための広報活動やマーケット調査としてのツアーだと思うが、TWICEがただの流行りにならないことを祈るばかりである。

そのために、JYPとしてはTWICEにアイドル・アーティストとしての長期収益モデルを考えなくてはならないだろう。

スタートダッシュに強いJYPだけあって、持続力が課題となると思う。アメリカ市場も大切かもしれないが、アジア市場とアメリカ市場音楽の方向性も違えば理想の女性像や国民性も大きく異なる。その中で選択と集中をおろそかにしては市場で勝てないだろう。

日本での活動は日本人メンバーのおかげで親近感もあり、言語面の課題も少なかったが、アジア諸国やアメリカでの対応力が今後の拡大に必須かもしれない。。。

なにはともあれ、僕はTWICEが大好きでこれからも応援したいと思っているし、今後の益々の発展を心から応援しています。


最後まで読んでいただきありがとうございます。他にも意見はたくさんあると思いますが、是非コメントください!



ps)もし何らかの形でこれがTWICEメンバーや関係者各位の目に止まることがあることを期待して一言だけ。


皆さんの姿にはいつも元気をもらっています。ありがとうございます。

京セラドームのライブに参加した時、皆さん一人一人のコメントが同い年の僕に響き、思わず涙してしまいました。

『私はちょうどここで夢を見つけました。そして今日その夢を皆さんのおかげで叶えることができました。あなたの夢はなんですか?頑張れば夢は叶うんです。私はあなたの夢を応援します。』そんなフレーズが心に残っています。

僕はまだ明確な夢を持てていませんが、皆さんのようになにかしらの形で人を感動させられたり、支えになれるように頑張って生きたいと思います。

忙しいスケジュールで大変やとは思いますが、これからも陰ながら応援しています。

ユーマ

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