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スポーツ地域マネジメント 持続可能なまちづくりに向けた課題と戦略

官公庁や地方公共団体でスポーツ政策を担当する方や、プロスポーツ事業に関わる方、地域の観光振興を手掛ける方に向けた一冊です。

著者は、早稲田大学スポーツ科学学術院教授の原田宗彦さん。スポーツ庁「スポーツツーリズム需要拡大のための官民連携協議会」座長や2030年札幌冬季五輪開催概要計画検討委員会委員長など要職を多数歴任してこられた第一人者です。

地域を動かすエンジンとしてのスポーツのマネジメントを今後どのように推し進めてゆくべきか。舞台装置を整えるためのパークマネジメントやファシリティマネジメント、持てる地域資源を活かしてまちの魅力を高めるデスティネーションマネジメントなど、多様な視点から解説していただきました。国内外の各地で展開されている実践事例の紹介やそのスキーム分析も豊富に盛り込んでいます。

コロナ禍によりオリンピック・パラリンピックが延期になり、さらに様々なスポーツイベントのあり方も変化を迫られています。一方で、落ち込んだ経済を取り戻し、より持続可能なまちへの転換を図ってゆくための方策として、歩行や自転車を中心としたアクティブな暮らしの促進とそれを支えるインフラ整備に注力しはじめている都市も少なくありません。今後の地域マネジメントを構想する手引きとして、ぜひご覧ください。

内容紹介

スポーツを活かした持続的なまちづくりを目指すには、地域内での人材育成や環境整備等の取り組みと、自然や文化など地域資源を最大活用した地域外からの誘客を同時展開する戦略的なマネジメントが必要だ。最新の政策的な動向に加え、国内外の先進事例からマーケティング手法やビジネスモデルなどの実践スキームを豊富に紹介。

著者紹介

原田宗彦
ペンシルバニア州立大学健康・体育・レクリエーション学部博士課程修了(Ph.D.)。鹿屋体育大学助手、フルブライト上級研究員(テキサスA&M大学)、大阪体育大学大学院教授などを経て、2005年から早稲田大学スポーツ科学学術院教授。主な著書に、『スポーツイベントの経済学』(平凡社新書、2002年)、『スポーツマネジメント改訂版』(大修館書店、2015年)、『スポーツマーケティング改訂版』(大修館書店、2018年)、『スポーツ・ヘルスツーリズム』(大修館書店、2009年)、『スポーツ産業論第6版』(杏林書院、2015年)、『スポーツ都市戦略』(学芸出版社、2016年:2017年度不動産協会賞受賞)、『オリンピックマネジメント』(大修館書店、2019年)など。訳書に『公共サービスのマーケティング』(遊時創造、1991年)『オリンピックマーケティング』(株式会社スタジオタッククリエイティブ、2014年)など。一般社団法人日本スポーツツーリズム推進機構代表理事、日本スポーツマネジメント学会会長、Jリーグ参与、公益財団法人日本バレーボール協会理事、公益財団法人日本トライアスロン連合顧問を務める。これまで観光庁「スノーリゾート地域の活性化推進会議」議長、スポーツ庁「スポーツツーリズム需要拡大のための官民連携協議会」座長、2026年愛知・名古屋アジア大会レガシー委員長、2030年札幌冬季五輪開催概要計画検討委員会委員長などを歴任。スポーツマネジメントの視点から、未来を見据えた日本のスポーツビジョンづくりが研究テーマ。

目次

序章 スポーツと地方創生
1.超高齢化社会に潜むピンチとチャンス
2.都市から地方へ、モノからコトへ
3.地方に潜む競争優位性
4.スポーツ政策のパラダイムシフト
5.稼げるスポーツ地域まちづくりの仕組みづくり

第1章 地域が直面する課題とスポーツの可能性
1.硬直化する官主導の地域スポーツ振興施策
2.不可欠なインナー・アウター視点の両立
3.地域に必要なマーケティング的発想
4.自立した地域スポーツ事業の出現

コラム1-1 民間フィットネスクラブが運営する総合型地域スポーツクラブ
コラム1-2 地域スポーツコミッションの類型化

第2章 プロスポーツが地域で担う新たな役割
1.求められる現代的ミッション
2.地域を志向した日本型プロリーグ経営のビジネスモデル
3.シビックプライドの喚起装置
4.ハイカルチャー・地域活性化・社会課題解決の融合へ

コラム2-1:Jクラブが展開するスポーツ地域戦略
コラム2-2:スポーツホスピタリティ

第3章 スポーツツーリズムの新しい展開
1.市場の成長と需要の多様化
2.サイクルツーリズムの拡大
3.スノーリゾートの復活
4.スポーツ×文化×観光の可能性

コラム3-1:スポーツツーリズムに関する施策
コラム3-2:観光資源大国日本
コラム3-3:サイクルトレイン
コラム3-4:中国における氷雪スポーツ産業の発展

第4章 住む人を幸せにするこれからのスポーツまちづくり
1.スポーツまちづくりとは
2.スポーツ実施からアクティブライフへ
3.持続的なスポーツイベントの条件
4.スポーツコンパクトシティという考え方
5.スポーツによるコミュニティ再生

コラム4-1:歩行の概念

第5章 地域スポーツを支える新しいマネジメント手法
1.公民連携による効率的な施設マネジメント
2.パークマネジメントによるパブリックスペースの活用と整備
3.地域内外をつなぐ人的資源のマネジメント
4.地域スポーツの資金調達

コラム5-1:ビジネス・インプルーブメント・ディストリクト(BID)
コラム5-2:スポーツツーリズムと定住人口の増加

紙面見本

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書誌情報

体 裁 四六・252頁・定価 本体2300円+税
ISBN 978-4-7615-2742-6
発行日 2020/08/01
装 丁 KOTO DESIGN Inc. 山本剛史

企画・編集 松本優真

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