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成功する秘訣はうまく失敗することー『アダプト思考』のすすめ

正直、失敗したくない。思いついたアイデアもチームで進めている施策も成功させたい。これからやりたいこともたくさんある。
失敗して「あいつはダメなやつ」と思われたくない。もう挑戦できないのではないか。未来が閉ざされてしまうのではないか。
成功したい。それ以上に、失敗したくない。

だから、ぼくは、始めるのが遅くなる。迷う。
だから、こっちだと決めてやってみることが怖い。不安だ。

ぼくにとって、失敗をうまく繰り返すことで成功に近づく「アダプト思考」は、画期的なアイデアだった。

本書が紹介する「成功の秘訣」は「適応」していくという戦略だ。

第一に、失敗を恐れずに新しいことを試す
第二に、失敗しても大きな問題にならないようにする
第三に、失敗したときには、それがわかるようにする

ほとんど失敗する。だから、それを前提とした問題解決に挑むやり方だ。
失敗しても問題がない規模で、そして失敗だと認識できるような状況で、新たなチャレンジをする。その繰り返しによって、成功に近づいていく。

小さな実験を繰り返すことで、望む成功に近づいていくこの過程は、「アダプト=適応」していくプロセスだ。

本の中では、気候変動や貧困問題といった大きな問題から、銀行システムや原子力発電所といったシステムが相互に強く関係している問題、会社組織の問題や、ぼくたちの個人の人生の選択まで、あらゆる問題に、この戦略が応用可能であると説く。

ぼくに欠けていた視点は、「失敗」そのものを過大に感じていたことである。「失敗」はしてはいけないものと捉えていたことである。
「失敗は成功の母」の言葉は知っているが、そう捉えられなかった。

この本を読んで気づいた大きな発見は、「失敗」はよくあることであり、失敗をどうつかうと成功になるかというイメージができたことだ。実験の繰り返しによって、目標に近づけるという新たな視点だった。

そう考えると、進めている施策やこれからやりたいことへの捉え方が変わってくる。
これを成功させるには、小さな実験を繰り返す取り組みをするといいのではないか。そのためには、そういう準備と○○さんに相談だ。
あ、やりたいことをやるには、まずはこういうことを試してみるのがいいかもしれない。あれもやってみよう。そして○○さんにフィードバックをもらって、それを繰り返していこう。
「成功するために失敗は避けたい」と硬直していた視点が広がっていくような気持になった。はやく試したい。そう思えるようになった。

なかなか、一歩を踏み出せずに、躊躇してしまう人、不安な人に、ぜひ知ってもらいたい考え方だ。実験を繰り返してアダプトしていこう!



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