どうなるエルドレッド?

広島には現在、エルドレッド・バティスタ・メヒアの3名の外国人野手が在籍しています。

その中で現在唯一一軍登録されているのが、バティスタです。

一塁と左翼を守り、その衝撃的なパワーで既に昨年を超える本塁打数を記録し、チームの主力選手の一人へと成長しつつあります。

その中でポジションが被り、一発長打が期待されるという点で役割までもが被っているのがエルドレッドです。

カープに加入して7年目になりますが、残りのシーズン、そして来シーズン以降の処遇はどうなるのか分析してみました。

①成績

上記の表①が、過去3年と今季の打撃成績となります。

今季は打率こそ大きく落としているものの、圧倒的な長打力でそれを補い、OPSは優秀な数字の目安となる.800を超えています。

これまでに見せてきた長打力に衰えは見られないと言っても良いでしょう。

ただ気になるのは、.213という低打率です。

過去数年は通年打率はそれ程高くないものの、2014年には3,4月月間MVPを獲得するなど、出だしは高打率をキープしてきました。

上記の表②は、過去5年の出だし月(1軍の試合に出始めた月)の打撃成績となります。

2017年までは毎年通年打率に対し、6分ほど高い数字が出ています。
この数字からも分かる通り、エルドレッドは春先に数字を稼ぐタイプと言えるでしょう。

ただそのエルドレッドが、今季は.216と打率を稼ぐことができなかったのは気になるところです。(OPSは.900を超えていますが)

また低打率にあえぐ要因として、今季は強い打球が飛ぶ割合が高いはずの引っ張った打球が.135 1本塁打となかなか安打が出ていない点が挙げられます。(昨年は.254 19本塁打)

引っ張った打球が安打にならない要因の一つとしては、今季は過去そこまで苦手としていなかったインサイドを捌けなくなってきていることが考えられます。

おそらくインサイドのボールに詰まってしまうようなバットの軌道になっているのでしょう。
それに加え、加齢の影響でインサイドへの反応が遅れていることも考えられます。

以上の点から、今季のエルドレッドは長打力は衰えていないものの、春先のスタートダッシュに失敗し、加齢の影響か引っ張る打球が弱くなり、低打率にあえいでいると言えましょう。

②チーム内での立ち位置

・2016年オフに2年契約を結んでおり、今季終了後には契約が切れる。

・来年には39歳を迎えることから、年齢的にも成績の向上は見込めそうにもない。

・外国人ではバティスタの台頭、さらに日本人打者でも長打を見込める選手が増えていることで、エルドレッドの長打へ依存する必要性が低下してきている。

以上から、今季、そして来季以降のチームに必ず必要かと言われたら疑問符が付くと言わざるを得ないでしょう。

自身の成績とチーム内での立ち位置の2点からエルドレッドの今後について探ってきました。

総合して言えることは、打撃で加齢の影響が出始め、チーム内における存在感も薄まっていることから、来年もチームに在籍する可能性はかなり低いと見て良いでしょう。

チームでは貴重な長距離砲として活躍し、ファンからも愛された選手でしたが、残念ながらお別れの日は近いのかもしれません。

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