甲子園と高校野球と私

これを書いている本日の朝は
夏の全国高校野球選手権大会の開会式の日だ。

甲子園には子どもの頃から何度も行ったことがある。
私は愛媛県出身で、松山商業高等学校（以下、松商。読み方は  まっしょー）のファンだったので、
松商ファンの知人に連れられて行く事が多かった。
大概、地元の鉄道会社がツアーを組んでくれるので
それに申し込んで、何十台ものバスで乗り込む。
その頃はまだ瀬戸大橋もなかったので、
高浜の港から夜通しフェリーで行く。
満杯のフェリーでは部屋の中で寝られず
デッキに毛布を敷いて寝たこともある。
あの頃の松商は驚異的な人気であった。

高校生になったら
友人2人と松商の試合を観に甲子園に行った。
私たちの出身高校は松山商業ではなく
夏の補習をサボって行くため、
うっかりテレビに映っては困るので
暑い中、うちわで顔を隠しながら観戦した。
友人は隣の知らないおじさんからカチワリを買ってもらっていた。
試合後はバスの集合時間まで少しあったので近くの浜まで行って3人で写真を撮ったのを覚えている。
ちなみに私は自分の卒業した高校の校歌は忘れたが、今でも松商の校歌は歌える。

大人になってからも何度も行った。
松商が「奇跡のバックホーム」をして
優勝した1996年は、決勝戦ではないが
夫婦で広島から車で駆け付けた。
優勝した時は家で号泣して、ビデオを撮って何度も見た。雑誌や新聞も片っ端から買った。

こうやって書いていると、甲子園ではなく
「甲子園と松山商業」が好きなのではないかと
いう気がしてきた。
おそらくそうかもしれない。
次に松商が出ることがあれば
私は必ず観戦に行くだろう。

さて、そんな私が一番最後に甲子園に行ったのは
2017年の春である。
夫の出身高校が選抜に出場したのだ。
（夫の高校は愛媛県ではない）
夫の高校時代の元カノから連絡があったらしく、
行ってみるかということになった。
何で元カノが夫のメアド知ってんの、という話だが、そのしばらく前に同窓会があったので
そこで交換したらしい。
（この話はまた他で書くかも）

甲子園で元カノとその友人から
高校の応援グッズを受け取り、
高校の名前の入ったウインドブレーカーを着て
タオルを巻いて応援した。
大応援団だったので、アルプススタンドには
入れなかったが、近くの席で応援をした。
最終回には反撃しそうで盛り上がったが、
残念ながら負けてしまった。
売店で出場高校が全部プリントされている
バスタオルとタオルも買って帰ったので、
それを洗濯する度に甲子園を思い出した。
暑さと熱さが集まって、そこで光を放っているような、特別な場所だとやはり思う。

今年も熱戦が始まった。
出場しているどの高校も、全力で自分のプレイをして欲しいと心から祈っている。

みんな がんばれ。

（了）