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「窓辺の猫」第三十四回 一緒にあくびの次

どうも鼻水をつけられてしまう猫の飼い主です。最近猫の誕生日プレゼントに悩んでいます。
我が家の猫は二匹とも拾った猫なので誕生日が分かりません。
一匹目のセミ猫を子猫の頃に拾ってので、大体月齢から2月頃生まれだろうという事で、二匹目のトンボ猫も同じ日を仮の誕生日にする事にしました。

トンボ猫は、2022年の8月のお盆に我が家に突撃して来ました。勝手に家に上がり込んで来たのです。
飼い主が分からないままなし崩しに我が家の猫になって三年目。
すっかり似てきました、先輩猫に。
セミ猫は人間に向かってアピールする猫です。退屈すると人間に向かってあくびをし、トイレの際には「行ってくるね」と人間を見る。
くしゃみをしたら人間にすりすりして鼻水を塗り付けます。

トンボ猫も最近人間を見ると鼻を近づけてくるようになりました。こちらから顔を近づけても、もう手を振り上げて爪を出したりしません。先輩猫が穏やかなので、だいぶ穏やかになってきたと思います。
先輩に膝を譲ってほしい時はギリギリまでそばで待ち、待ちきれなくなってから噛みつくそぶりをするようになりました。
セミ猫は眠たいので噛みつきが激しくなるまで退きません。

最近、トンボ猫がくしゃみをしました。
体調を崩しがちなセミ猫と違い、トンボ猫は風邪らしいそぶりを見せたことがありません。咳やくしゃみをするのを見たことがなかったのです。

ところが、しばらくくしゃみは続きました。
セミ猫のくしゃみは鼻水が飛ぶので服を着替えたり拭き掃除が必要です。
しかし、トンボ猫のくしゃみはなんか変なんです。
クシュンクシュンが機械的というか、わざとらしいというか。鼻水も飛ばない。

仮病じゃないよね?
と疑っていたら、しばらくしたらやらなくなりました。

猫は体調不良を隠すと言われます。
しかし、トンボ猫は最近少し痩せて、身軽なのか以前よりは走り回り、相変わらず何かを抱えて蹴り飛ばすのが大好きです。
相変わらず食欲があり、足が少し悪いので鈍臭いのは変わらないもののセミ猫よりずっと起きていて人間をつけ回しています。

人間の顔を見ると覚えたてのあくびで、ふわあとやってきます。
セミ猫先輩はまばたきやあくびやおすわりを使い分けるのですが、トンボ猫はとりあえず人間を見上げてふわぁっとやればいいんじゃないかと思っていそうです。

トンボ猫の顔を見ると、こちらもふわぁとあくびが出ます。

くしゃみの次があくび。
次は何がマイブームになって人間の気を引こうとするでしょうか。
穏やかな三毛猫先輩は後輩を構い倒したりはしません。
しかし、そばで目をしぱしぱさせながら気のない顔とそぶりでこっそり見守っています。
トイレと食事のマナーを教え込んで、毎日追いかけっこして、案外面倒見が良いのです。

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