見出し画像

【News! AIRS-Lab #001】今週のAIトピック「AIが特許の発明者に!?」 & ライブ講義などのお知らせ

皆様こんにちは、 我妻(@yuky_az)です。
9/8に発売した書籍、Amazonの「情報学」カテゴリでベストセラー1位になりました。
Udemyコースをベースにした本なのですが、多くの方に応援いただき嬉しく思います。

近頃はライブ講義、コミュニティの運営、大学の講義の準備、新たな書籍の執筆などで多忙な日々を送っています。
今週から、「今週のAIトピック」を始めます。AIに関する様々な話題を扱っていく予定です。

【Magenta+Colab】AIによる作曲を学ぼう!】

明日9/13(月)の21時から、新しいライブ講義「【Magenta+Colab】AIによる作曲を学ぼう!」 Section1 が始まります。
【Magenta+Colab】AIによる作曲を学ぼう! Section1 【Live! AIRS-Lab #64】 https://youtu.be/9gu_DaoMRZo

画像1


「AIによる作曲を学ぼう!」は、人工知能(AI)を使った作曲方法を学ぶ講座です。
Magentaというライブラリを使い、Google Colaboratory環境でAI作曲のコードを記述します。
Magentaは、GoogleのAI関連プロジェクトであるGoogle AIが運営する、音楽をはじめとするアート関連の機械学習研究プロジェクトです。
機械学習やプログラミング、数学などの深い知識がなくても利用できるオープンソースのライブラリで、さまざまな音楽生成プログラムがあらかじめ用意されています。

【今週のAIトピック】

オーストラリアで、「発明者は人間でなくてもよい」という司法判断があって、AIが発明者として認められたようです。
現状のAIはとても「人格」を持つとは言えない「ツール」に過ぎませんが、この判断はツールを法の対象とみなすようで個人的に違和感を感じます。
人間が対象の法の適用範囲は、人間のみかと思っていたのですが...
https://news.yahoo.co.jp/byline/kazuhirotaira/20210802-00251137

今回の件、AIを単なるツールと見なすか、あるいは「人間と同等の権利を持つ何か」と見なすか、という問題になりますね。
僕の考えでは、AIは今の段階では同じような何らかの問題を解決するためのツールに過ぎないように思えます。例えばGoogle Colab上のAIプログラムに人格があるというのも、あるいは「CNN」というアルゴリズム自体に人格があるというのにも、僕は違和感を感じます。
法律は人間のために作られたものであって、それを人間以外に適用しようとすると法律の概念自体の根源的な見直しが必要になり、かなりややこしいことになってしまうのではないでしょうか。

ただ、やがてAIが十分に賢くなって人間に近づいたとき、人間の法律をどうやってAIも含めたものに拡張するか、という問題は避けられないでしょう。
今回の裁判所の判断、ひょっとしたらこの問題の先駆けになるのかもしれないです。

一方、アメリカでは、特許の発明者としてAIを登録することはできないと判決があったようです。
https://www.gizmodo.jp/2021/09/ai-cant-be-in-an-inventor.html
こちらと比較すると、前述のオーストラリアの裁判所の判断はかなりの勇み足だったように思えます。
以下の判事のコメント、理性的で好感が持てます。
> テクノロジの発展にともない、人工知能の知識・教養レベルが発明者として十分な域に達する時がくるかもしれません。
> 今はまだその時ではありませんでしたが、もしそうなれば、特許法の範囲を広げるのか、どう広げるのかは議会しだいです。

また、仮にAIが「人格」を持つとしてもAIはアルゴリズム、あるいはプログラムなのでいくらでも複製できてしまい、「個」の定義が困難です。
AIが十分賢くなるまでの残された時間に、十分に時間をかけて様々な可能性を議論する必要がありそうです。

【新コースの一部公開について】

「みんなのディープラーニング講座」リニューアル版、9月のはじめに公開されました。
一部はYouTube上で無料公開されています。
【3-1: Section3の概要】みんなのディープラニング講座: https://youtu.be/pAwzBNshNLc
【3-2: 微分の基礎 Part1】みんなのディープラニング講座: https://youtu.be/8JrZZtBwHQg
コード: https://github.com/yukinaga/minnano_dl

【書籍】

Udemyコース「AIパーフェクトマスター講座」が書籍になりました。
新刊「Google Colaboratoryで学ぶ!あたらしい人工知能技術の教科書」(翔泳社)は9/8に書店に並びました。
Google Colaboratoryを使って、CNN、RNN、生成モデル、強化学習、転移学習などの人工知能技術を一通り学ぶ本です。
また、他のUdmeyコースの書籍化の企画が既に始まっています。どうぞご期待ください。

【AIと遊ぼう!AIRS-Lab】

もう一つのチャンネル、「AIと遊ぼう!AIRS-Lab」の動画はコミュニティ「自由研究室 AIRS-Lab」内での先行公開となりました。
一般公開は2週間後になります。
AIは「アリ」になるのか?それとも「ヒト」になるのか?AIと真社会性【AIと遊ぼう! AIRS-Lab #048】: https://youtu.be/0NBM9KACN0Q

【みんなのAI講座、旧レクチャーの削除について】

3万人以上が受講した「みんなのAI講座」ですが、2019年以前の旧レクチャーは修了証の発行に差し障りがあるため2021/9/1に削除されました。
2016年末の開講以来多くの方に受講していただいたため、愛着のある方も多いとは思いますが何卒ご了承ください。

今後も、皆様にとって有益なコンテンツを提供していけたらと思います。
ご意見、ご感想、コースのご要望などがありましたら、ぜひお聞かせください。

よろしければサポートお願いします! いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!