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涙の力



最近泣いてないな…
独り言を聞いた相方が「そうなの?」と聞いてくる。

いつからだろう…?1人の時間がたっぷりあった時は音楽聴いてもドラマ観てもしょっちゅう泣いてたのに。

その後ドラマを観ていたら何だか感動する流れ。
でも泣かない。あ、なんか心が固くなってるな、と頭で思う。
こんなことじゃ泣かないよ、とまた頭で思う。

何を強がっていたんだか、分からない。
でもポロッと流れた後は堰を切ったように流れてきた。
そして、その日はいつもなら大して泣けないだろうものを観てもとにかく泣いた。

そして翌日。重い気分で起きた私は
「大変なのは充分分かるけど。こっちは自分で自分を上げるだけで精一杯なの。自分の気持ちは自分で上げてちょうだい。」と相方に伝えた。
その時に(あ、そういうことか)と自分で理由がわかったのだ。
そしてまた日中はドラマの続きを観て散々泣いた。

そして夕食どき。
自分でも驚くくらい気持ちはスッキリしていた。
とりあえず言いたいことを伝えたのもある。
でもやはり大きかったのは泣いたことだと思う。
ポロッと可愛いものではなく、心に溜まったものをまとめてザーッと流し切るくらいの涙。
ちょこちょこ流していた時には気づかなかった、
涙の力。


結局は大きな理由があるわけではなく
いつも顔が見える距離にいることからくる、
甘えと慣れ。
会話しているように感じていたけれど、お互いの心のことはなおざりになっていた。

家族が多かったら違うのかもしれないけど
夫婦って対になっちゃう。いい意味でもそうじゃない意味でも。
だから大変な方を大変じゃない方がケアしたり、相手が喋らない分喋ったり、合わせて100になるように自然に動いてしまう。
補い合うと書けば美しいけど、役割が決まってしまってガチガチに固まるとあまりよろしくないのだと思う。

今回の涙の力は私から伝染して
相方をも少し元気にしてくれた。
涙の効力に時々頼ろうかな。


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