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国会議員の選び方~映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』を観て

この国の国会議員は選挙で選ばれます。それは私がどうこう言うことではありません。ただ、選ぶ動機を、そろそろ、いい加減に真剣に考え直す時に来ているのではとしみじみ感じています。

安倍前首相の昨年末の国会答弁に対する感想は先日、新聞への投稿記事をアップしました。

この後、私は自分でも意外なほど気持ちが落ち込んでいました。およそメディアで取り上げられる政治家って、尊敬できない人種のるつぼに成り下がっている? 不祥事は後を絶たないし。残念だけど、今や、政治家=詐欺師、嘘つき、泥棒…のイメージ。でも、政治家って本来は国家を良くするために国民のために働こうっていう人のはずでは? そういう志の人って存在しないのかしら?とこの数年思い続けてきました。

ところが、もうご存知の方もいらっしゃると思いますが、いたんですよね?! 国民のためにすべてを捧げて働きたいという思いで十数年間、国会議員を務めてきた方が。それがドキュメンタリー映画「君はなぜ総理大臣になれないのか」の小川淳也議員です。あまりの純粋さと誠実さに、映画を観て本当に驚きました。

それで、すぐに公式ホームページを見て、メルマガ登録しようと思いましたが、でも、本当にそんな人なのか確認してみなくちゃ、と思い直し(笑)。ちょうど、ホームページにメディア登場情報が掲載されていて、映画を観た翌日にネット配信番組に生出演とあったので、それを見て、人となりを確認させていただくことに。

で、やっぱり、映画の中の方と同じでした…。対談相手が橋下徹元大阪府知事だったので、純粋さが引き立ったというか際立ったというか、多少、加点されたかも?(笑)。

一方、私が小川議員の存在を知って感動している間にも世間は国会議員の銀座クラブ問題で湧き、結局、公明党の議員は辞職、自民党の3名は離党。気になったのは離党の答弁(?)。「今後のことは地元の支援者と相談して」という台詞。

さて、ここまでは前置きでした、長いですね…。

ここから本題です!!!

そこで、国会議員を選出する各地元に問いたいのです。地元に都合の良い人を自分たちの損得で選ぶのはお終いにしましょう。
今後は、「これがこの地から自信と誇りを持って送り出すヒーロー、ヒロインだ!どうだ!」と各地で競い合うことができるような、日本国民から尊敬され信頼される人を選出しましょう。結局のところ、国会議員は全国区で働かれるわけなので。そう、ちょうど、ご当地キャラを競うように!

日本は一つの島国ですが、実はお国意識が強い。戦国時代の武将とか明治維新の志士たちが地元の出身とか、すごくこだわりと誇りもあります。私自身は両親は九州出身で自分は大阪生まれで、育ったのは東京の下町で、田舎にもほとんど帰省してなかったので、正直、土地への郷愁とか愛着はありません。だから今は生い立ちと無関係の自分の好きな街に定住しつつあります。(でも、転職を重ねているので、新しい会社で早急に馴染むために、例えば九大出身者が多い職場では積極的に九州関係者(!)であることをアピールして仲間に入れてもらう、くらいの努力はしていました…)。

で、話を戻すと、そういうお国自慢を、戦国時代や開国の過去によるのではなくて、今の現在進行形で、したらいいと思うのよね~。

国民の気持ちを損なうような失言連発とか、国会で的外れな発言で時間を浪費するとか、まして辞職に追い込まれるような失態をしでかすような人を選んで送り出すのではなくて、品性と人格がそれなりの、そしてちゃんと本来の仕事もできる人材を。もちろん、人間だから誰でも100%の完璧な人はいません。多少の得手不得手や性格的な特徴、個性があるにしても、最低限、人としての信頼に値するだけの品性と人格が備わった人を揃えていかないと、国政に対する関心と信頼が落ちる一方です。そして、そういう態度で平然としている政治家も政治家ですが、選ぶ私たちにも相当な責任があるわけですよね、だって、選挙権があるのだから。

私は小川議員のドキュメンタリーを見て「地元選出」の意味の大きさを知りました。比例ではなくて、地元選出、でないと党内で出世できなくて、出世して権力を持たないことには、どんなに良い志や政策を持っていても実行に移せない、というのが、ざっくり言うと、小川議員が抱えていらっしゃるジレンマのようです。でもそれって、会社員もまったく同じ。この映画が半年以上のロングランでヒットを続けているのは、小川議員の稀有な存在に感動をすると同時に、同じような思いを抱いて生きている人が、たくさんいるからその共感があるように思います。

というわけで、結論としては、小川議員のような、私たちが本来こうあって欲しいと願う政治家が活躍しそういう人たちの中から選ばれたリーダーに国家を率いていただくために、今一度、一人一人が責任もって、選び投票することが肝要と思います。

国会だけではなくて、都道府県レベルも市町村レベルも、本質は同じです。

私は、小川議員の存在を知って、まだ政治には希望があるかも、と初めて思わされました。小川議員にスポットライトが当たることで、今まで埋もれていた同じような純粋な志の方々が表舞台に出てくること、そして、初心を忘れていた方々のうちからも、初心に帰る人たちが起こされることを期待します。そういう政治家の方々を応援していきたいです。

なお、写真は軽井沢の石の教会に行った時に撮ったもので、内村鑑三の有名な言葉です。小川議員の志に通ずるものを感じます。



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