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回想散文1-2 団地から団地


引っ越した先はそれまで住んでいた団地のほんの隣の団地の分譲マンションだった。

色々物件を探す中でそのマンションが条件的に悪くなかったのと、親なりの子供を今までの環境から引き離すのが可哀想という気遣いあってのことだった。
母親に『前のお友達から近い方がいいよね?』的な確認をされた気がする。正直友達と離れるのは悲しかったのでうんと言った気がする。
しかし学区は変わってしまうので転校はやむなしだった。私の地元は高度成長期に団地が乱立し、開発当初は子供が沢山いたので、その狭い地域に小学校が3つもあった。目と鼻の先の距離への引っ越しなのに通う学校は異なってしまった(今は小学校は2つに減り、老人の街になっている)。


せっかくの親の配慮だったが、通う学校が違えば前の友達とはやはり疎遠になる。新しい場所で友達を作るしかないが、私はかなりの人見知りだった。それにドッチボールみたいなみんなでワイワイする外遊びが苦手だった。

集団にいながら1人遊びの能力を高めていくことになる、、

(つづく)

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