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第5章 長崎 ②「広島と長崎の差」

 まず、自分なりに勉強しようと決めた。被爆70周年ではどのような事業が採択されたのか。長崎の平和行政はどのような体制になっていて、どこが何をやっているのか、ここ数年の平和宣言でメインになっている言葉やメッセージは何か。
 また、同じく被爆都市である広島は、節目にあたってどのような事業をやっているのか、といったことだ。

 広島も長崎同様、70周年時に記念事業をやっているのだが、正直予想をはるかに超えるほど多岐にわたる事業をやっていた。

 まず、長崎の事業が6分野8事業なのに対し、広島は4分野50事業もあった。そもそも数が全然違っていた。さらに、長崎の事業は民間団体等が主体だが、広島では市の平和推進課・観光課・都市計画課といった様々な部署が各担当事業の中心となっていた。

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 このような事業のみならず、広島と長崎では同じ被爆地でもその存在感がまるで違うな、と私は平和活動に携わるようになってから思っていた。
 何といっても広島は戦争で核兵器(原子爆弾)が使用された最初の地に対し、長崎は二番目だ。そして広島原爆の死者数は約14万人(1945年12月末時点)であるのに対し、長崎のそれは約7万人(同時点)である。
 もちろん、両都市の人口数や原爆投下時刻などにより違いが生じているのだが、やはり死者の絶対数に注目が生き、より多い方に注目が集まるのは確かだろう。

 それだけでなく、やはり核兵器廃絶や平和運動の「アピール度」も広島と長崎では前者の方が目立ってきたのではないか。


 広島市 被爆70周年の取り組み 記念事業についてhttp://www.city.hiroshima.lg.jp/www/70th/contents/1424769546425/index.html

 

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