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第4章 出発 ⑥「質疑応答で魅せろ!」

 子供達の質問は素直で、本質を突いているものが多い。

 ちなみに私が一番答えに悩んだのは「核兵器をなくすために、日本政府はどういうふうに取り組んでいますか」という質問である。福岡市の小学6年生の女の子からだった。
 彼女は相当賢く、核問題にも一定の関心を持っているのだなということは一瞬でわかった。ただ、答えは質問者に対してだけではなく、聴衆みんなに対するものだ。だから、みんなが理解できるような言葉と内容で回答をしなければならない。

 私は正直なところ、小学生からこのレベルの質問がくるとは想定していなかった。盲点を突かれて苦しかったが、自分に答えられる範囲で回答をした。

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 「日本は、戦争で唯一核兵器が落とされた国です。だから、核兵器をなくすため、国際社会をリードしていく立場にあり、核兵器を持っている国と持っていない国との懸け橋になるという立場でいます。とりわけ、原爆の恐ろしさや戦争の悲惨さを広く世界に訴えていくことに力を入れています」。

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 小学生相手だからあまり難しいことは言えない。だからといってあいまいな回答でお茶を濁すのは違う。この回答には不十分なところもあり、これではダメだというご指摘もあるだろう。
 だから、本当に「幅広い知識」を持ち「自分の考えや意見」を確立しておかないと、良い質疑応答にはならないということだ。日々勉強である。


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