折り鶴が燃やされた現場に行ってきた
あれは6月13日、火曜日の朝9時頃だった。出勤時のバスから見えた光景に胸がざわついた。
爆心地公園一帯に規制線が貼られ、多くのパトカーと警察官が見えたのだ。
何事だろう…と思ったが事件の現場は見えなかった。
ニュースになってないか?そう思い、休み時間にスマホをチェック。
出てきた文字に怒りが沸き起こった。
何て非道なことをしやがって、被爆者や平和を願う人々の思いを踏み躙る暴挙だと、許せない気持ちでいっぱいになった。
男の動機などは出ていない。
しかし動機が何であれ、私は絶対に許さない。
今日で事件から4日。
現場は今どうなってるのか、どうしても気になったので行ってみた。
「この真ん中あたりに灰が溜まっとったっさね」
地元民だろうか。60代くらいの男性が、友人らしき人とそう話をしていた。
真ん中あたり…多分、この辺りの燃え方がひどかったのだろうか。
供えられた折り鶴には、学校名が書かれてあることがとても多い。
修学旅行生が作ってくれたのだ。
全国・全世界から、多くの方がこの爆心地公園や、すぐそばの平和公園を訪れてくれる。
カラフルな折り鶴を見ると、平和を願う気持ちは皆一緒なんだなぁと思う。
そして、ふとこの美しさに見とれてしまう。
しかしたくさんの折り鶴達は、ずっとそのままにはしておけない。
リサイクルされ、こんなふうに便箋や名刺になる。
さて、現場を見ながらふと気づいた。
事件を知ったからだろうか、親子がすぐ側でこの現場を見ていた。
さらに、通りがかりの女性もこちらに来て、少し立ち止まって、去って行った。
***
そういえば去年は、平和公園の焼香台で焼肉をした男が逮捕された。1年後は折り鶴か。
サラッと流れたこのニュース、ローカルな話題だからあまり知られていないのだろうか。
だけど私は忘れることができない。
折り鶴と同じ末路を辿れ。
私はそれくらいの怒りを持って、抗議する。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?