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山ペンギン 17 薬局にて

アレルギーのせいか鼻水が止まらない。

オレは季節ごとに受診する耳鼻科にかかった。

「ジェネリックにしますか?」

できたらそうじゃない方がいいな・・。

ただ、世間の風潮というか国策はジェネリックに。

「元のメーカーが出した薬と、ジェネリックはどう違うんですか?」

イマド、聞くかそれを。

「主成分は同じですが、錠剤を形成する成分、たとえば、錠剤を形作る粉や、それをまとめる糊の働きをする成分など、いわゆる添加物が違いますね。ただ、国は同じもの、として製造の許可を与えてできている医薬品です。」

「じゃあ、体の中の溶け方とか、体の中への入り方とか、もしかして違うんですか?」

「正直、全く同じとは言えませんね・・・。」

イマド・・もうやめてくれ・・。なんか他の患者さんたちがざわざわしている・・。

「ですが効力はほぼ同等と言っていいでしょう。」

丁寧な薬剤師かもしれないが、細かく伝えすぎなんじゃないのか・・。

「あなた、信頼できます!」

ペンギンのお墨付きが出た!

ただ、薬もらうのはオレなんだよ。

処方されているのは「▽レ○オン」なんだが、別に耳鼻科でもらう必要も本当はなかった・・。これ市販されている。

ていうか、夜症状ひどくなるから、夜眠くなるやつがよかったな・・
「ザ○ザ▽」とか・・。

「伏字が多すぎませんか。」

今でるか女神!

「カメレオンかざわざわか、に見えますよ。」

「仕方ないでしょう・・。医薬品名ですから」
実世界と関係のない会話も出現。

「漢方という方法もあるのです。」

オレは処方せん、もうもらってるんだよ。

「漢方というものは、構成生薬が少ないほど早く効く。多いほどゆっくり体質改善していく、そう言われています。」

それを今教えてくれてどうするんだ。

「もちろん例外もあります。」

あんたの存在がすでに例外だよ。

そのうち、室内で調剤している薬剤師に向かって
「あなたが使っている薬さじは、金ですか?銀ですか?」と問いかけている。

「アルミですー。」
どんだけ真面目なんだ。

毎年のことだが、問診票を渡されて記載。
ジェネリックを今回はスルーした。

「あのー。ジェネリックしか在庫がないんですが、お取り寄せでよろしいですか?」

選択肢がないだろう。今症状でてるから受診してるんだよ。

結局ジェネリックで薬を受け取った。

「お大事にー。」

そう思うなら欲しい薬は置いといてくれよ。




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