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病院玄関のリモート面会

見るたびにさびしい光景がある。

面会が許されていない、今日この頃、

病院玄関に i-pad が設置されており、各病室の患者さんとご家族がその場所でリモート面会できるのだ。

技術的に可能な人は家からでもリモートで面会できるのだと思う。

だが、年配の人は使える使えない以前に家にタブレットは持っていない。

でも、そのために病院まで来てリモート面会しているわけではない。

すぐそこに、家族がいることを必死で伝えているのだ。

「がんばりよー。」「ごはん食べゆうかねー。」
「今どうしゆう?」

看護師さんたちもリモートで補助している、

「あの人だれか分かるかね?(映像に映っているご家族を差して)」

そんな光景を常にみながら、

私たちは医療者でありながら、

一日も患者さんが長生きすることを祈るしかなくて、

無力を感じる。

だが、面会者も、患者さんも満面の笑みでリモートを受け入れている。

強い、ってこういうことなのかもしれない。

この病院は療養型。つまりは

治療を目的とした病院ではない。


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