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【子育て】傾聴で心の乱れを整える~新年度、子供の変化を見逃さない♯061

新たな年度に変わることは、子供にとっても大きな変化なのだろうか。
春休みも預かり保育で幼稚園に通っていた娘だが、新たな学年になると、急に不安定さが見られた。
夜寝付けなくなったり、すぐに癇癪を起したり、そして昨夜は「幼稚園に行きたくない」と泣き出した。
そんな娘に喧嘩を売られ、息子もずっと怒っている。
ただ自分がお兄ちゃんだから我慢もしなければならない。そんな葛藤もあるからだろう、昨晩はずっと壁を叩いていた。

なんとかして早く二人を寝かしたいと、家事を必死に片づけている最中だったが見過ごせないほどに二人とも荒れていた。

前回、傾聴に関する記事を書いた。

日ごろ、子供の話は聞いている「つもり」だったが、いざ傾聴を学ぶと全然聞けていない。どこかアドバイスめいたものを挟んでいるし、子供の気持ちを決めつけている。よく息子から「話、ちゃんと聞いてよ!」と叱られることすらある。

キャリコン養成講座で学んだ傾聴スキルを、まず壁を叩いて、唸っている息子に試してみた。なるべくこちらが子供の気持ちを決めつけないよう、誘導しないよう、
「今、どんな気持ちなん?」
「その気持ち、もうちょっと具体的に聞かせて」
「なんでそういう風に思っているの?」
「本当はどうしてほしいと思っているの?」

など、オープンクエスチョンで投げかけて、なるべく息子に語らせる。

さっきは「落ち着いてみてよ」と言っても「落ち着けない!」と激怒していた息子が、感情を吐露すると、みるみるうちにクールダウンするではないか。

息子がいら立ちをあらわにする理由は、
・妹がイライラして自分にあたってくる
・自分もやりたいことがあるのに、自分は我慢しなければならない。
・妹との不公平感
だった。

なんとなく、予想はしていた。
ちなみに、壁をたたき出して間もなく、先に私がこの3点を挙げ、「だから怒っているんでしょ?」と聞いてみたときは、息子は聞く耳すら持たなかった。
息子の気持ちを否定せず、感情を吐露させてみたあと
「じゃあ、何も制限がなければ、何したい?」と聞くと「ゲームをしたい」とのこと。
仕方がないとゲームをさせると、落ち着いた。

続いて、夜寝る前の、娘の号泣。
風呂上り、ずーっと大きな声で泣いている。「寝たら落ち着くよ」と言っても寝るどころではない。
ベッドで横に寝かせ、トントンしながら「ちょっと話を聞かせてくれる?」と尋ねてみた。
はじめはなかなか話してくれなかったが、何かの拍子で、新年度から幼稚園に新しく来たお友達に、連日、遊んでいるおもちゃを横取りされ、嫌な思いをしたのと話してくれた。
そしてそれに触発され、あれやこれや思い出し、「〇〇くんに、ほっぺをつねられた」「△△くんに頭たたかれた」「□□ちゃんにいじわるされた」などあれやこれや思い出して、激しく泣き出す。

一部、私がその現場を目撃したものもある。
そのなかには、悪意なくじゃれているだけものもあった。
だけど、私から「あれは、きっとイジメたいと思ってやったわけじゃないと思うよ」とは言わず、とにかく「どう思った?」「〇〇くんは、なんであのとき、ほっぺをつねったのかな?(つねると言うより触っただけだったが娘にとっては「つねられた」と捉えているようだった)」など、誘導せず娘に語らせることに傾注した。
娘も一通り、悲しかった出来事を吐き出したら落ち着いたのか、こちらが「楽しかったことも思い出してみよう」なんて言ってもいないのに、いきなり自分から「☆☆ちゃんってすっごくかわいいんだよ」「わたしのこと大好きって言ってくれるんだよ」と幼稚園での楽しい話をしだした。そして、安心して眠っていった。

「傾聴」が持つパワーって何てすごいんだろう。
そして、子供の話を聞くと、子供なりに小さな心のなかで日々葛藤してことにも気が付く。

子供が大きくなるにつれ、親が果たす役割が、子供のお世話から、メンタル面でのサポートへと変わっていく。自分がその役割を果たせるのかと少し不安にもなっていた。ただ昨日は「傾聴」が武器になるのかもしれないと確信できた夜だった。

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