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【第4章】エンパワー⑦:前例がない?なら作っちゃおう

さあ新しいことに挑戦しようとしたときに、いきなり出鼻をくじかれるような返事をもらったことってありませんか? 

  「その講座は、今まで留学生を受け入れた実績がありません」
  「そのイベントは、日本人女性が参加した前例はありません」
  「弊社は、就労ビザのスポンサーをしたことがありません」

そんな実績がないからとか、過去にそんな前例がないから、などと言った理由で断られたりすると、ホントがっかりしますよね。ちなみにこの3つの例は、どれも全て、私が実体験でもらった返事です。

でも、ここでグローバル女子(グロ女)の皆さんにお伝えしておきたいのが「前例がない=不可能」ではないということです。

もちろん、ダメなものはダメっていうときもあります。でも、前例がなくても、やりようによっては変化球で物事が進められることも大いにあるのです。



発想を変えてみよう

もし相手にNOと言われたら、どうするか?まずは諦めないことです。某バスケ漫画の監督さんも、諦めたらそこで試合終了ですよって言ってましたよね。

安西先生の名言

そう。NOと言われても、へこたれない。結局ダメなものはダメと断られてしまうかもしれませんが、クリエイティブな発想を持って、この状況でも何かできることはないかと考えてみましょう。

世界で活躍するグロ女に必要なのが、有名な豊臣秀吉「鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス」の精神です。試行錯誤のマインドを忘れずに、正門がダメなら通用門から、通用門もダメなら、いっそ新しく門を作っちゃおう、くらいの気持ちで行きましょう!

「鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス」で有名な豊臣秀吉
(画像出典:Wikipedia


断られたときの対応法

では、前述したような「前例がないからダメです」的な断り方をされたとき、どう対応すればいいのでしょうか。

それでは、前述の返事を使って、対応例を考えてみましょう。

「その授業は、留学生を受け入れた実績がありません」
⇒ でしたら、聴講生として傍聴させてもらえませんか?

「そのイベントは、日本人女性が参加した前例はありません」
⇒ なら、今回初の日本人女性参加者として、参加してもよいでしょうか?

「弊社は、就労ビザのスポンサーをしたことがありません」
⇒ まずはビザ不要のインターンとして、御社に貢献させて頂けませんか?


そう、視点と発想を変えて、再度挑戦してみるのです。

以前、第3章の「NOはNOと言わないと迷惑?」の記事で紹介した、BATNA(バトナ)というアプローチと似ていますね。覚えていますか?

BATNAとはBest Alternative To Negotiated Agreementの略で、「交渉相手から提示された案以外で、最も望ましい代替案」という意味です。要は「代わりにこの案はどう?」と代替案を提示するやり方です。

もっと知りたい方は、下記の記事をどうぞ↓↓

実績や前例がないなら、代わりにこのアプローチはどう?という感じで、別案を提案してみましょう。案外、新しい道が開けるかもしれませんよ。


前例がないなら作っちゃおう


前例がない、自分の必要としているものが存在しないという場合は、いっそのこと、自分で作り出してしまうのも一案です。だって誰かが始めないと、一生かかっても「前例がない」ままですものね。

なら、あなたがその第一号となってもいいはず!

●私の母の場合~学童保育編~

私が小学生の頃、私の母は看護師として働いていました。小学校の授業が終わる時間帯には、母はまだ病院で勤務中。私の面倒を見られません。時間外保育などの託児所サービスがあればよかったのですが、当時私の小学校にはそのような学童保育がありませんでした。

そこで諦めないのが私の母。「ないなら作っちゃおう!」ということで、同じ境遇で困っているワーキングママさん達を集め、町の教育委員会に直談判。働いているママさん同士で資金を集め、小学校の校舎の裏にあった掘っ立て小屋のようなプレハブの建物を借用して、有志の学童保育を設立したのです。

設立当初は、活動に賛同したママさん達からの資金のみで運営していたのですが、その数年後には正式な学童保育施設として学校側から認可が下り、なんと教育施設の一環として運営されるまでに。

先日、何気なく私の小学校をインターネットで調べてみたら、なんとまだこの学童保育が存在していました!しかも当時の掘っ立て小屋のプレハブの姿はなく、立派な建屋へと様変わりしていました。

何か有意義なことを始めると、自分達にメリットがあるだけでなく、後世の人々にも恩恵が受け継がれるんですね。

●私の場合~NPO法人編

この「ないなら作っちゃおう」精神が私のDNAにも入っているのか、私も期せずして母と同じようなことをしていました。日本人女性を支援するNPO法人・JCWの設立です。

時はさかのぼって2018年。当時ダラスには、働く日本人女性達がネットワーキングする場を提供するような団体がありませんでした。そのころ私は、ダラスに住んで15年ほど。そんなに長くダラスに住んでいるのに、私と同じように働く日本人女性達に出会える機会が全くない。そういった機会を提供してくれる団体があればいいのにと、ずっと思い悩んでいました。

そんなときに出会ったのが、同じくダラスで働くB・Hさん。彼女もダラスに10年以上住んでいるのに、働く日本人女性と知り合う機会がなくて、残念な思いをしていたとのこと。

「会がないなら作っちゃおう!」と二人で意気投合し、そのままNPO法人JCWを設立する流れとなりました。ちなみに会の設立を決めたのは、私達が出会って2回目。今思えば、お互い素性も知らないのに、よくもまあ見切り発車したもんだと思います。

たった二人で始めた団体ですが、6年経った2024年の今、約700人の登録メンバーを抱える会へと成長を遂げました。何事もやってみるものですね。

このないなら作っちゃおう精神が、後世の人達をエンパワーできる第一歩だと信じています。

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