美大に入って良かった話1

子供の頃から、絵を描いたり、工作したりが大の苦手。
一方で、3つ離れた妹は小さいときから上手。父も大学時代に演劇サークルで舞台芸術やっていたり、毎年年賀状ははがき大の板を買ってきて、彫刻刀で釣りにまつわるモチーフを削り、複数色を使った版画のハガキを送っているぐらい器用で絵心のある人でした。

あるある話ですが、こういう家族がいるとますます美術から離れたくなります。

Twitterで、大人になってジムに通ったら、自分は運動が嫌いなんじゃなくて体育の授業が嫌いだったのだ!と気づいたという話が盛り上がったのを見かけました。
学校の授業って、どうしても結果を比較することになりがちです。


体育への苦手意識

運動嫌い

運動しない

ますます苦手

というような流れがあっという間に出来上がります。
※ここでは詳細は省きますが、私も体育に関して同じ流れにハマりました。

話を美術に戻すと、うまくできない作品を人前や家族の前で見せるのが嫌なので、ますます嫌になり、ますます手を動かさなくなり、苦手意識ばかりが強くなっていました。

スクーリングでは、名刺やリーフレット、ポスターなどをデザインしたり、いろいろなことをするのですが、そんな中で気づいたのは、

「一つのことに没頭して手を動かすのは楽しい」

ということでした。
これに気づけたのは、私にとって何よりも素晴らしいことでした。

体育も美術もそうなのですが、小学校、中学校、高校の授業って上達する方法を全く教えてくれないんですよね。振り返ってみると。
単純に課題が与えられて、上手な人は最初から上手、下手な人はそのまま下手という…。

美大では、先生たちがここはこうすると良いとかの具体的個別アドバイスをくださり、デザインを考える際のポイントとか、色々と教えてくれるので下手な人は下手なりに以前の段階よりは上達していくわけで、これが嬉しいのです。

何かを作る(創る?)ことは、決してツライことじゃなくて、むしろ楽しいことなのだとわかったことが私が美大に入って良かったことの1つでした。

本日の勉強:
卒業制作の参考文献として、以下の本の通読を完了しました。残念ながら現時点で参考になる箇所はありませんでしたが、その他の面で参考になる部分は多く読んで良かったです。


アカデミックの学びは、一直線でゴールに到達しようとしないところが、良いと思っています。
この手の即効性がなく、一見無駄に見えるが、後からいつかどこかで効いてくるタイプの学びの時間は私にとってはギフトのようなものです。