私の卒業設計No.3 私のやりたかったこと
こんにちは、yukiです。
前回に引き続き、私の卒業設計についてお話ししていきたいと思います。
〈目次〉
私の卒業設計No.1…サードプレイスの必要性
私の卒業設計No.2…コンセプト編
私の卒業設計No.3…私のやりたかったこと(今回)
今回は、第二回でお話しさせていただいたやりたかったことをどう建築に落とし込んでいったのかをお話ししていきます。
私の卒業設計 No.3
私のやりたかったこと
【敷地計画】
性格の異なる通りを
一本の道として繋げ、調停する
計画敷地は、広島の本通商店街と袋町公園を繋ぐ場所に設定。ここは、性格の異なる四つの通りに面している。
⚫︎本通商店街
東西577mの商店街。終日車両通行止め、全国系列系の店舗が多い。音楽が流れており、この通りには一定の速度感が存在する。
⚫︎本通の裏通り
人通りが少ない。駐車場やコインパーキングが多い。静かなお店が立ち並ぶ。
⚫︎袋町裏通り
日中より夜の方が人通りが多い。袋町らしいおしゃれなお店が多く、服飾や雑貨、居酒屋系なのどの店舗が多い。
⚫︎袋町公園に面した通り
袋町公園がありひらけた場所であるためとても明るい。公園ではイベント開催あり。結婚式場があり賑わいのある通り。
私はこの切り通しのようにした場所を、
溶け出す、繋がる、広がる
漂う感情が生み出す居場所
にしたいと考えます。
通りでも、広場でも、部屋でもある
そんな立ち位置の場所ができれば、実現可能ではないかと考えます。
↓
【ダイアグラム】
⚫︎まるで路地のような通り道、切り通し。
一見、二つの建物があるように見える。人が歩けるような路地に見えるので通り抜けてみようと建物に入る。向こう側が抜けているように作ることで入りやすい。外見は切り通しのように作り、ただ通るだけの道とは違った街路になる。
⚫︎広場のような一体感
内側に入るとさっきとは違い、包まれたかのように感じる空間。入ってきた人たちを受け止める形。
⚫︎部屋のように作る
ヒューマンスケールにあわせた壁で空間構成し、個々が安心して利用できる空間にする。この壁を基準にそれぞれが空間を利用する。隣の人、向かいの人、上下階の人。それぞれが同じ壁を共有することで関係し合っているのがわかるような構成。完璧に区切らないことで、空間同士に連続性が生まれる。単純な構成で、オープンな空間やこじんまりとした空間などの多様な空間を作り出す
【イメージ図】
⚫︎本通からの視点
切り通しのように見える入り口にすることで入ってみようと思わせる構成。
⚫︎建物内から見た視点
ここを通るだけで空気感を共有できる場。建物内の空気感を感じ取れるような場。
私はこの場所で、この考えの元のベースとなる部分を作りました。
壁単位の構成空間にすることで、増築減築を容易に行いやすいものにします。
既存を残しながら成長していく、この場に馴染んでいくような場所。一気に作るのでは無く、少しずつ成長するかのような出来上がり方をすることで、サスティナビリティ性のある建物になります。
こうやってより良いものに成長していき、ここを基準に溶け出すようにこの装置が増えていけば街全体として活気のあふれる場になると考えます。
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私の卒業設計について3回に分けてお話ししていきました。専門学生時代に自分なりに描いた、こんな世界があったら良いなの未来予想図でした。今思い返せば、表現力がまだまだな部分や説明力に欠ける部分も多々あります。
当時の設計時に協力していただいた皆様には、私のみたい世界を見れるように解像度高めるお手伝いをしていただいたこと心より感謝しています。
卒業設計コンテストでは、谷尻誠賞をいただきました。谷尻さんにはダメ出しをされましたが、愛のある助言をいただいたと感じています。
今でもたまにこの時のことを思い出しますが、あの時のダメ出しがあったからこそ今の自分が居ると思っています。
あの時描いた夢を実現させるために
2021.09.14
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