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<文献紹介 第6段 夜勤中はしっかり食べるより軽食がよい>

<文献紹介 第6段 夜勤中はしっかり食べるより軽食がよい>


夜勤中の食事は皆さんはどうされていますか?!
私は2交代勤務をしています。多くの施設が2交代勤務をされているのではないでしょうか?!私は2交代勤務をしています。多くの施設が2交代勤務をされているのではないでしょうか?!

夜勤中は、夕食を食べた後、仮眠はあるけど、夜中起きていることが多くて、
お腹がすいて仕方がない…

最近のお腹のお肉も気になるし…
でも、何も食べないと朝方に胃が痛くなるしどうしたらいいんだろう…

そんな夜勤中の食事について考えるきっかけをもらえる文献をご紹介します!


【文献】

Gupta, C. C., Centofanti, S., Dorrian, J., Coates, A. M., Stepien, J. M., Kennaway, D., et al. (2019). Subjective Hunger, Gastric Upset, and Sleepiness in Response to Altered Meal Timing during Simulated Shiftwork. Nutrients, 11(6), 1352–24.

URL:http://doi.org/10.3390/nu11061352

【背景】

シフト勤務者の夜勤中の食事は何が望ましいか。豪University of South AustraliaのGuptaらは、7日間の模擬シフト勤務プロトコルに参加した健常者を0時半の食事(1日のエネルギー摂取量の30%)、0時半の軽食(同10%)、夜食なしの3グループにランダムに割付け、眠気・胃不調・空腹感・パフォーマンスへ影響を検討した(n=44)。

【目的】

夜勤シフトのシフト勤務者の夜勤中の食事は何が望ましいのか?検討しています。

【方法】

■研究デザイン:実験研究
■参加者:シフトワークをしたことがない健康な成人(合計44人)

■研究方法
実験室にて7日間の模擬シフトワークに従事してもらう

■介入

食事群:0時30分に食事を実施(1日エネルギー摂取量の30%の食事を摂取)
軽食群:0時30分に軽食を実施(1日エネルギー摂取量の10%の食事を摂取)
対照群:夜食なし

■評価方法

21:00、23:30、2:30、5:00に参加者の状態を評価している
・胃不調、空腹感→VAS(ビジュアルアナログスケール)
・眠気→the Stanford Sleepiness Scale-Revised、ポリソノグラフィー
・疲労→The Automated Neurobehavioral Assessment Metrics test battery (ANAM)
・パフォーマンスレベル→ドライブシミュレーター

【結果】

・食欲:何も食べなかった対照群で有意に食欲が増加していたが、食事群・軽食群では有意差はみなれなかった。
・胃の不快感:それぞれの群間で有意な差はみられなかった
・パフォーマンスレベル:軽食群が食事群に比して反応が速く、安全であった。

【結論】

他の群と比較して、軽食群が胃の不快感などの自覚症状が少なく、夜勤中のパフォーマンスレベルも高い結果であった。

【私見】

本研究の結果から、成人の1日摂取カロリーから計算して軽食(約200~300kcal)を食べることが、夜勤中のパフォーマンスレベルを維持や空腹などの自覚症状を減らせるとが明らかになっています。実際の軽食はニュージーランドでの研究ですので、「チーズとクラッカー・プレッツェル」を食べていたとのこと!国によって何を軽食で摂取するかは、カロリーを参考に決めるたらいいのかなと思います。
ただ、本研究は私達のような日勤も夜勤もするような変則勤務ではなく、「10時から17時まで就寝し、4日間連続で夜間仕事を行う、夜間勤務者のシフトを再現していました。そのため、食事群は3食を19時に夕食・0時30分夜食、7時に朝食を摂取しています。また、軽食群は17時に軽食・19時夕食・0時30分軽食・7時朝食と昼食は摂取せず、その分を軽食として2回に分けて摂取していました。」ですので、本研究をそのまま応用するのは難しいと思います。ただ、結果には示していませんが、「軽食群」の次に「夜間食べない群」が夜間中のパフォーマンスレベルが高い結果であったことから、元々、夜間勤務に慣れていない人が夜間勤務をする場合(日中の仕事から夜勤をする場合と似ていると思っています!)、夜間にしっかり食事を摂るよりも「軽食」の方が負担が少ないと解釈できると私は考えています。
結果は、疲労感や夜勤中のパフォーマンスレベルなど短期的なものを評価指標としていました。こういった結果が、体調管理や疾患の罹患率などにどのような影響があるのかも今後検討が必要ではないかと思います。

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<農林水産省のホームページより転載>

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