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■何をして現預金が増えたのか、中身を知ることが重要■

~中小企業向けに、本屋に並んでいる本には書かれない会計・試算表の話をしています~

1.キャッシュフロー計算書ってよく分からない

キャッシュフロー計算書と聞いてみなさんどう思うでしょうか。
「大事とは聞くけど全然ピンとこないんだよね」
「現金が増えていれば良いんだよね!」
と思っているのではないでしょうか。まさに私がそうでした…。

現金がどのくらい増えた(減った)なんて、通帳見ればわかります。
現金の増減を知りたいなら、わざわざキャッシュフロー計算書なんて見なくて良いんです。
では、なぜわざわざキャッシュフロー計算書というよくわからない資料を見るのでしょうか。
キャッシュフロー計算書を見なければならない理由はここにあります。

2.なぜキャッシュフロー計算書を見なければならないのか

それは、

・【ある一定の期間において、会社のどのような活動によって現預金が増えた(減った)のかを把握することが重要】

だからです。
現金100万円増えていたとしても、借入金が300万円増えていたら必ずしも良いとは言えません。
現金200万円減っていたとしても、設備投資に300万円していたら悪くないかもしれません。
だから何をした(どのような活動をした)から今の現預金になったのか知ることがとても大切です。

3.キャッシュフロー計算書は3つに分ける

そしてキャッシュフロー計算書では会社の活動を3つに分けています。
①営業活動 → 本業の営業(飲食店なら営業から生じる取引)
②投資活動 → 固定資産に計上される物の購入(株などは分かりやすいように省きます)
③財務活動 → 役員や金融機関からの借入、返済

この3つのどの活動によって現金がプラス、マイナスになっているのかを把握することがとても大切になってきます。
現金100万円増えていたとしても、借入金が300万円増えていたら経営的には良かったとは言えないでしょう。

4.3つに分けたキャッシュフローの理想の形

3つに分けたキャッシュフローにおいて、必ずプラスにしなければならないところがあります。
それは【①営業活動によるキャッシュフロー】です。

本業から生み出すお金がマイナスの場合は、借入金で補填しなければならなくなるからです。
営業すればするほど借金が増えていきます。

それでは、
②投資活動によるキャッシュフロー
③財務活動によるキャッシュフロー
はどうかというと、
②投資活動によるキャッシュフロー → -(マイナス)
③財務活動によるキャッシフロー → -(マイナス)
になるのがベストです。

しかし、投資をする為に借入しなければならないこともあるので3.財務活動によるキャッシフローはプラスになることもあるでしょう。

よって3つに分けたキャッシュフローの理想の形は、
①営業活動によるキャッシュフロー → +
②投資活動によるキャッシュフロー → -
③財務活動によるキャッシュフロー → -(たまに+)
です。

5.一番大事なことは”なぜ”を知ること

大事なことを最後に伝えたいと思います。

【①  営業活動によるキャッシュフローが単月でマイナスでも悪くない時もある】

 さっき必ずプラスにしなければならないって言ったよ!と思ったかと思います。ちゃんと理由はあります。

法人税や消費税の納付月は、単月で見るとどの会社もマイナスになることが多いです。
マイナスだからピンチではなく、キャッシュフロー計算書から、試算表の細かいところを確認し、何が原因で現金が増えたのか、減ったのかを理解することがとても大切です。

そうすることにより、自分の感覚と実際のズレを認識することができ、気づいたら手遅れになっていたということが無くなるからです。

そしてこれがわからなければ、利益が出ているから大丈夫だと思ったら返済で首が回らなくなっていた、資産を売却したからお金があっただけで本業ではずっとキャッシュがマイナスで仕入れの支払が出来ず倒産してしまった、などのことが起こってきます。

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