短歌 感情ミルフィーユ
感情のミルフィーユにフォーク刺す絶交しよう話にならない
どぼり
フォークを入れたとたん
クレープの隙間から
生クリームがだらしなくあふれだす
ずいぶんと食べにくい
なんて下品なミルフィーユ
申し訳程度にはいっている
薄い薄いイチゴのスライスは
申し訳程度の謝罪
何層にも重なったクレープを一枚剥がすと
弛緩しきった生クリームがまた
だらしなく溢れだす
こんなミルクレープ
食べても意味ないし
美味しくもないことに
気づいてしまった
わたしは持っていたフォークを
投げ捨てるように皿にほうる
そして席を立った
それっきり
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