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【2022年版】バーチャルオフィスで法人口座開設に挑戦した結果

こんにちは、Yukito Ohiraです。

「バーチャルオフィスは法人口座開設が難しい」と一般的に言われています。

自分はずっとバーチャルオフィスで経営を行ってきたのですが、最近売り上げが安定してきて「そろそろ政策金融公庫からの融資を検討してもいいのではないか」と思い、それに伴って法人口座を新しく作ることになりました。

この記事では、「バーチャルオフィスで法人口座開設って実際やってみるとどうなの?」というところの体験談をお伝えしていきたいと思っています。

正直大変だったので、記事にしなければやってられん、という気持ちがありこの記事を書いています。

創業時(2017年7月)の体験談はこちらから

この記事を読んでほしい人

・フリーランスエンジニアで、売り上げが上がってきて法人化を検討している人

・「テレワーク!オフィスのない経営!」と意気込んで会社を立てたはいいものの、銀行口座の審査で落とされて絶望している人

・これから起業したいけど、最初からオフィスを借りて固定費と初期費用をかけたくない、と思っている人

筆者の属性と会社の状況

・会社の登記がバーチャルオフィス上。エンジニアなので自宅で作業が完結するため。

・5期目。3期連続黒字。

・月商100万超え。

・役員報酬は人並みにちゃんと取っている。

・ゆうちょ銀行とSBIの法人口座あり。それらで日々の決済を行っている。

・会社及び個人に借入金なし。

詳しいプロフィールはこちらから

フリーランスの法人成りに関する網羅的なメリット・デメリット考察はこちらから

ネットバンクやゆうちょ銀行を持っていたのに、わざわざ店舗のある銀行の法人口座を作ろうとしたのはなぜ?

「ゆうちょ銀行や、楽天銀行、SBI、PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)ならバーチャルオフィスのネット起業でも割と簡単に作れるよ!」とはよく言われています。

実際、私の会社はゆうちょ銀行とSBIの法人口座を所有しています。

ではなぜ、いわゆるレガシー銀行の口座を開こうとしたのか?

理由は、「ネットバンクやゆうちょ銀行は法人の融資を行っていないから」です。

ネットバンクでもカードローンという選択肢はあるのですが、いわゆる証書貸付に比べて金利が非常に高いです。また、日本政策金融公庫からの融資の送金先にはネットバンクを指定できません。

ゆうちょ銀行は日本政策金融公庫からの融資の振込先こそ対応していますが、そもそも預金残高の上限が1300万円であり、多額の借り入れには対応できません。

「銀行は晴れた日に傘を貸し、雨の日に傘を取り上げる」といいます。業績がよく黒字の企業には融資するが、業績が悪化したときにはお金を貸してくれません。

ゆえに、業績が良いうちに先行して融資を受け、返済実績を作っていくというのが重要になります。

幸いに、今自分の会社は業績が好調なので融資を受けられる銀行から融資を引いておこうと考えたわけです。

メガバンク・地方銀行・信用金庫・ゆうちょ銀行・ネットバンクの違い

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口座開設で銀行廻りをやっていたので銀行の種類について少しだけ詳しくなってしまいました。

メガバンク(都市銀行)

銀行に詳しくない人でも知っている、三菱UFJ銀行(赤)・三井住友銀行(緑)・みずほ銀行(青)・りそな銀行の4行。

全国に支店があり融資規模も大きく、金利も低めの傾向にあります。ただし、大企業への融資がメインで中小企業の小口融資はなかなか辛いと言われています。

ネットバンキングは有料です。

地方銀行

地域に根ざした活動を行う銀行。後述する信用金庫より対応する融資エリアは広め。

東京ではきらぼし銀行、東京スター銀行、新生銀行など。メガバンクよりは中小企業にも融資してくれるのだとか。

ネットバンキング有料。

信用金庫

地域に密着した中小企業のための金融機関です。融資エリアがかなり限定されているので、例えば東京23区でも区を一つまたぐとエリア外で口座開設・融資ともに不可、ということがありえます。

融資はメガバンク・地方銀行に比べて小口でも対応してくれて審査も緩いと言われています。ただし小口融資のビジネスモデル上規模の経済が働きにくいため、金利は高い傾向にあります。

名前を上げても地元の人しかわからない、みたいな規模のところも多々ありますが、「中小企業はメガバンクよりまず信用金庫から付き合いを広めていけ」と言われる程度には、起業家には重要な存在です。

ネットバンキング有料。

ゆうちょ銀行

どこにでもあるゆうちょ。実はネットバンキングもちゃんと無料で使えます。

法人口座には1300万円の預金上限があるので、多額の運転資金を必要とするビジネスには不向きだと思います。フリーランスエンジニアの法人成り程度なら特に問題なし。

ネットバンク

店舗を持たずインターネット上で営業する金融機関。よくインターネットでオススメされています。個人口座でメインに利用している人も多いのではないでしょうか。

ネットバンクの維持手数料がかからず、振込手数料が安い。融資のことを考えないならネットバンクだけで営業しても全く問題ありません。

代表的なのは楽天銀行、SBIネット銀行、PayPay銀行など。

法人口座開設にのぞむ時の作業のながれ

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法人口座開設への具体的な手順は以下の通りです。

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