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実家はマンション、今はアパート暮らしの僕がどうやって打楽器を練習しているのか?

こんにちは、趣味で打楽器をやっている丸尾です。

職場とかでプライベートの趣味を聞かれた時に、
「オーケストラとかで打楽器の演奏をしています」
と答えるとほぼ必ず、
「どうやって練習しているんですか?」
と聞かれます。

僕は小学生から打楽器を始めて音楽高校音楽大学を卒業してきましたが、実家はマンションで現在もアパート暮らしということで家では全く練習できない環境です。
でも、毎年新しい曲に取り組んでいて一年の間に複数回の本番をこなしています。

今回は、長年色々と試行錯誤を重ねた上で僕が現在どのように打楽器の練習をしているのかお話ししていきたいと思います。

結論、イメージトレーニングが9割です

まず、初めての曲を練習する時にはいきなり楽器で音を出したりはしません。
初めて見る楽譜を弾けるように練習する一連の作業を”譜読み”と呼びます。
僕は楽器で音を出しながら譜読みをするのではなく、一番最初に楽譜に書かれている指示や全体の構成などをくまなく読み込みます。
下の画像は今取り組んでいるベートーヴェンの交響曲第三番「英雄」のティンパニの楽譜です。
たくさんの書き込みがされていますが、これらの99%は最初に楽器で練習する前に書き込んだものになります。
この曲はどのような構成で組まれているのか、
フレーズは何小節で区切られているのか、
この場所では誰がメロディーを担当しているのかなど、
実際に音を出す前に曲の理解を深めるイメージトレーニングを積み重ねます。

最初に楽器で音を出すまでに楽譜を徹底的に読み込みます。


必ず出したい音のイメージを持って楽器の練習を始める

ティンパニの練習時間としてはオーケストラの合奏練習が始まる前、もしくは休憩時間ぐらいしか練習する時間がありません。
なので実際に楽器で音を出す時には必ずどんな音を出したいのか明確なイメージを持って音を出すようにしています。
つまり頭の中にある音のイメージと、実際に身体を使って出した音がきちんと合っているか試す作業になる訳です。
そうすれば不用意に音を出して体力を消耗することもありませんし、楽譜をくまなく読み込んで曲の全体像を把握した状態で練習をするので、どこを重点的に確認すれば良いのか理解した状態で効率的に練習を進められるようになります。

曲と音のイメージを練りに練っていけば、自然と暗譜も出来ている

あまり褒められた話ではないのですが、大学生の時に楽譜を舞台袖に忘れたまま本番に出たことがあります。
その時演奏した曲は三善 晃作曲の『吹奏楽のための「深層の祭」』という現代曲で、ティンパニを担当していました。
本番でいざ楽器の前に座ると譜面台に楽譜がなく最初はかなり動揺しましたが、既に曲と音のイメージを入念に頭の中で練っていたため、自然と身体も曲を覚えおりそのまま暗譜で本番を無事にこなすことができました。
後にも先にも楽譜を舞台袖に忘れたのはこれだけですが、これ以降より一層意識して曲と音のイメージを練り込んでほとんど暗譜した状態で本番を迎えるようにしています。


テクニックを向上させる練習は、音楽を表現するためにする

文章にするとかなり高度な内容に見えてしまいますが、シンプルに言えば「きちんと楽譜を読んで、曲を理解してから楽器に触れましょう」ということです。笑
今回はオーケストラのティンパニを例に挙げましたがソロでもアンサンブルでも同じことが言えると思います。

そしてもう一つ僕が意識していることは”テクニックを向上させる練習は、音楽を表現するためにする”ということです。
シングルストロークやダブルストローク、パラディドゥル、フラムなど様々な基礎練習がありますが、全ての基礎練習は曲を演奏する時の、何かを表現する時のベースとなるものだと思っています。

学生時代の僕はテクニック面の向上ばかりに気を取られていて、音楽を表現するということがおざなりになっていました。
もちろんテクニックの向上は大事なことですが、
表現したいものを明確にした上でそれに必要なテクニックを磨いていく方がより目的意識をもった練習になるかと思います。

今回は方法論というよりかはプロセス重視のお話になりました。
少しでも、なかなか練習場所が確保できない打楽器奏者の皆様の参考になればと思います。


【追記】

今回のテーマはなかなか自分の中でもまとめるのに一苦労しました笑
自分の考えを文章にするのは難しいなぁと改めて実感しています。
また引き続きめげずに定期的にnoteに自分の考えをまとめて投稿していこうと思います。
よろしければフォロー、スキをよろしくお願いいたします。

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