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佐藤正午さん「ファンならではのネタ」を私に語らせてください

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#月の満ち欠け

泣き散らかしたおまえがなにを言う〜「月の満ち欠け」〜映画の感想

* この文章には激しくネタバレがあります。映画を観る前の方はご注意ください 小説の映画化されたものを見るときに、自分に言い聞かせていることがあります。 自分は小説の文章を自分の頭の中で組み立てている。人も同じように頭の中で組み立ててゆく。 だから、けして自分のイメージどおりの映画化というのはありえない。 映像化というのは妄想を具現化するものだから、ちがうのは当たり前。 だから「違うというのを理由に」その映画をに違和感を抱いたりするのは、まったくオカド違いの感想なのだと。

今日から「めめ推し」、今日から「snowman箱推し」! 早く見たいよ「月の満ち欠け」

佐藤正午の「ロングインタビュー 小説のつくり方」は、小学館の「きらら」での連載。 往復書簡の体裁でのインタビューで、きらりの創刊時から欠かさず読んでいます。 とちゅうで冊子からweb連載になったけれど、そのままずっと読んでいます。 書簡集は現在4巻まで発売中で、5巻が予約受付中。 ファン垂涎のネタが多くて…というのもあるけれど、「好きな作家の生存確認を毎月行なっている」というのが正直なところです。ええ、お若く見えてもやっぱり健康は気になります。 長編の進み具合はどうなのか、

そうだ、名前を変えてみようと、ある朝おもった

今日から「さとうあかつき」と名乗ることにしました。 以後よろしくお願いします。 *     *     * 知らない人と出会うために新しい名前を名乗ることに抵抗はなかったし、ずっとそんなふうにしてきたように思う。 けれど、なんとなく「替えてみたいなあ」とうっすら思っていて。それで「そうだ!変えてみよう」とこのタイミングで決めた。 名前は「さとうあかつき」。 漢字がいいか、平仮名がいいか迷ったけれど、平仮名にしました。飽きたらまた変えるかもしれません。 それではここ

佐藤正午さん「ファンならではのネタ」を私に語らせてください 「月の満ち欠け」映画化記念に「登場人物相関図」を作りました。

佐藤正午ファンなので、何度も何度も読んでいる作品です。 ストリーのおもしろさもさることながら、その文体を追うだけで幸せな気持ちになれます。 正木瑠璃が公園の砂場で佇んでいたり、小山内瑠璃が「黛ジュンの夕月」を口ずさみながら校庭の鉄棒よりかかっていたり。 そのひとつひとつの文章が、まるで映画のスクリーンのよう。 だから自分なりの映画シーンを何度も頭の中に思い浮かべていました。 「シャフトのアニメだったらこんな感じになるだろうな」などとアングルまで考えてみたりしてw そんな「月の

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佐藤正午さん「ファンならではのネタ」を私に語らせてくださいその5:「月の満ち欠け」の編集者の坂本政謙さんが岩波書店の社長に就任しました

「月の満ち欠け」の編集者である坂本政謙さんが、岩波書店の社長に就任される。吉報だ。いてもたってもいられなくなって、お祝いのムービーまで作ってしまった。もともと佐藤正午さんのファンであった坂本さんは18年前に執筆のお願いに佐世保を訪れる。「待ちます、いつまでも」と、他社の原稿があがるのを待ちながら、エッセイ「ありのすさび」などを出版。そうして2017年に「月の満ち欠け」が出版され、直木賞を受賞した。伝説はいくらでもある。サイン会前のレストランで「直木賞をとりましょう」と言って作家にたしなめらりたり、あげくは直木賞の授賞式で原稿の代読をさせらりたり。そんな坂本さんのすごいところは「この作家にぜひ描いてほしい」という自分の思いを、長い年月をかけてを貫いたことだ。佐藤正午は「知る人ぞ知る」作家だった。それを直木賞作家におしあげたのは坂本さんだと思う。ただただ素晴らしい作品描いてほしいという、とてつもない情熱。サイン会のあとの記念撮影のときに作家はこう言う。「坂本くんもいっしょに撮って」。ここにもまた編集者の力をリスペクトした作家の愛を感じた。愛には愛で返せ、だ。わたしもいちファンとして、いてもたってもいられず愛をこめて動画を作りました。坂本さん、岩波書店社長就任おめでとうございます!