そんなに詳しくもない音楽のお話(第0回猛毒オムニバス『変態ギグ』)

高校生になった頃、たまたま隣の席になったH本によって洋楽の扉が開かれた。とはいえ、彼が最初に貸してくれたCDは殺害塩化ビニールの『猛毒ソロオムニバス 変態ギグ』というピンク色の怪しいCDであった。もちろん、当時は殺害塩化ビニールなどというレーベルなど知る由もなく、オムニバス形式のアルバムというものもわからなかった。私が持っていたCDはLINDBERGぐらいのものだったのである。あとはファイナルファンタジーのゲーム音楽とコナミ矩形波倶楽部のアルバム。
とにかく、そこまでリソースを割いた趣味でもなかったのだ。

結局、のちにバンドを組むことになり現在も繋がりもあるH本によって貸与された、『変態ギグ』によって人生がわずかに動いた瞬間であった。H本に感想を聞かれ「これほど電力をムダに使ったと思うことは今まで無かった」と答えた。彼は「そうか!」と嬉しそうにしていたことを覚えている。ちなみに、H本いわく「あのCDを貸した反応によって、俺はつきあう人間を篩いにかけている」とのことだった。今でも「勝利だ!マツダイラー健」「テスター」「なぶりもの」とか食器洗っているときに鼻歌で出るもんな。

「第0回」などと言ってみたが、果たしてこれが続くのか否かはわからない。ただ、あと、基本的に聴き専なので音楽的なことや、演奏技術の話はできないので悪しからずご了承いただきたい。

(次回 ピンキージンバヴエ『ノーブラ』に続く)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?