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古民家購入とお金のお話

古民家を購入⇒リノベーション⇒宿をやっています。小さな個人事業主ですが、資産計上や減価償却、日々の会計など。古民家で事業を始めるとき、はじめてからのお金のお話。

会計のこと 開業費

前回の会計のお話で、不安要素について書きました。 そして、今回は、開業したばっかりの個人事業主が不安になるひとつ開業費について、私の方法など具体的なかたちで書いていきます。 開業費とはと書くと、様々な専門家やブロガーさんのWebサイトでは 1)開業費とはこういうものです(繰延資産ですとか) 2)開業費になるものとできないものはこうです 3)いつまでに支払ったものが計上できますか 4)償却方法はどうすればいいですか 5)まとめて帳簿に残してください 6)では、会計ソフトに開業

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会計のこと1 よくわからないけど不安

全くの素人である私が会計について学んでいくなかで感じたことは、日々の仕訳や減価償却の計算など、ルールについては調べればわかるのですが、では、実際にどうやってやったらいいのか、具体的な方法があまり書かれていないということでした。 初めての人が感じる2つの不安要素日々の入力については、会計ソフトで解決できます。 ただ、複雑なものを調べてみて、開業費のことや減価償却の根拠、水道光熱費の案分根拠など。 考えてみたけど、で、それでどうすればいいんだ?? 何が正しいのかわからない。

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地方移住で古民家購入。購入した古民家は簿記会計では資産③ 減価償却できるのは建物だけ

これまで2度にわたり、古民家の資産計上について書いてきました。 事業所として考えた場合に資産計上できるということ。そして、古民家の耐用年数とリノベーションをしたときは資本的支出として考えることができるということ。 そのなかで、今回は、不動産購入の際に田舎ならではの注意しないといけないことについて書きます。それは、田舎あるあるのことですが、不動産を購入したら、複数の建物や山林がまとめてついてきたという場合です。 減価償却できるのは建物だけ不動産を購入して、資産となるのは実は

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地方移住で古民家購入。購入した古民家は簿記会計では資産② 古民家とリノベーションの減価償却

この記事で、購入した古民家は事業を行う上で、按分すれば、事業資産として、経費計上できるということを書きました。 今回は、では、どのように計上できるのか、ということをより具体的に書いていこうと思います。 ※ただし、私は税理士など税に関するプロではなく、素人です。解釈が間違っている場合がありますので、あくまで参考程度にしていただき、個別具体的なことにつきましては、所轄の税務署等に確認してください。 固定資産と減価償却と耐用年数 "固定資産を取得した場合は、耐用年数で減価償却

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古民家ゲストハウス開業1年目の結果報告

開業1年目のゲストハウスについて、お客さんの傾向、予約件数、OTA比率、稼働率など結果を分析し、地域の需要と重ね合わせつつ、そこからわかることについて考えます。

古民家ゲストハウス開業1年目の結果報告3 宿泊者数・稼働率・属性分析・目的

前回、オープンして1年の予約件数とその傾向について書いていきました。今回は宿泊者数(延べ人数と実人数)と稼働率、その属性分析、細かく分析していきます。 分析して何になるのか?実は、宿業はどんな人がきて、どれくらいの年齢で、どんな属性で、目的は?など、様々なことが把握しやすいので、細かく分析できるということもわかりました。 そのなかで、データを分析して何になるのか?と、考える人もいるかもしれません。感覚を大切にするというのもよいことだと思います。ただ、私は数字を細かく分析す

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古民家ゲストハウス開業1年目の結果報告2 1年間の予約件数・予約方法比率・マーケティングの重要性

さて、今回は、昨年1年間の予約件数と月別の予約件数の変動、その予約方法の割合、そこからみたマーケティングの重要性について書いていきます。 ちいさな古民家ゲストハウスのなかなか厳しい宿経営の現実の数字が見えてきます。 開業1年目の予約件数昨年2月22日にオープンしてから約10カ月の予約件数は ぴったり100件です。 この数値をみてどう感じるでしょう? 宿を経営している方など、これに人数と単価を掛けるとだいたいの売り上げが計算できると思います。 ええ、実に厳しい数字です

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古民家ゲストハウス開業1年目の結果報告1 お客さんはどこから?そこから考えられること

2019年2月22日、古民家ゲストハウスをオープンしてから約1年。 ぎりぎりの状況はありますが、なんとかやりくりしていますが、何とかやっているというのが現状です。これから、何回かに分けて、この一年間の成果と振り返りについて書いていこうと思います。 初回の今回は、お客さんはどこからやってきてくれたのか、そしてそこから考えられることについて書いていきます。 どこからやってきたの?【国内】昨年一年間に足を運んでくださった方は、一体どこから来たんだろうということで、地図グラフにし

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田舎で古民家ゲストハウスのはじかた

田舎で古民家ゲストハウスを始めるにあたり、考えたことや事業計画、改修費などをこつこつと書いていきます。また、開業して1年間の結果報告やそこからの考察など。田舎で古民家宿を開業する方の参考になればと思います。

古民家ゲストハウスのはじめかた 4.自分を守る空間をつくる

大きなゲストハウスでも、小さなゲストハウスでも、宿オーナーのよく聞く悩みがプライバシーがないということです。 眠れない、突然夜中に呼び出される、物音に気を使うなどなど。 そりゃそうですよね。 ある意味、自分の生活空間と生活リズムを売っている仕事でもあるので。 見えないストレスが溜まっていくゲストハウスや宿を始める人の中には、人とかかわるのが好きだからという人もいます。ただ、いくら人が好きでも、毎日毎日はじめましての人が来て、お話をしているとどうしても見えないストレスや疲

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古民家ゲストハウスのはじめかた 3.小さな宿経営は最大のリスク回避

リスクと聞いて、お客さんとのトラブル、セキュリティー問題、衛生、収入面など様々なことが考えられます。 ただ、これらのリスクの多くは運営しながら改善していけばいいことであり、一番のリスクは事業が止まってしまうことです。 事業が止まれば、もちろん収入が止まる。持続的に宿を続けていくためには、ゆるやかにでもいいので続けていくことが重要なことであると考えています。 1.夫婦経営で事業が止まってしまう要因簡単に言えば、小さな夫婦経営の場合、二人ではできるけど、一人だったらできなく

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古民家ゲストハウスのはじめかた 2.小さな古民家宿の特徴

宿をやりたいっていう想いをはせながら、どうリノベーションしようかな、どんなコンセプトにしようかな、どんなものを置こうかな。ワクワクしながらビジョンを膨らませていく作業はとても大切です。 そして、いざ物件が決まって、改修が始まると、どうしても日々の目の前の改修に重きを置きがちになります。開業にはお金も時間もマンパワーも必要です。業者さんに払うお金、日々出ていくお金のことなど、その資金繰りも考えないといけません。 ただ、当たり前のことなのですが、目的は開業することではなくて、

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古民家ゲストハウスのはじかた 1.全体ビジョンと宿のポジション

地域おこし協力隊という制度を利用して、今年の2月22日に古民家ゲストハウスを開業しました。開業して一年も経っていない状況で安定もしていなければ、まだまだ改善する余地もあるし、もっと収益をだしてかないと食べていくにはやや困るという状況なのです。 ですが、そこまでの経緯と改修の記録、経営状況など書いていければと考えています。 1、宿のポジションを考える地域おこし協力隊や地方に移住する方の中で、宿を始めたいという方は一定数いると思います。宿を開業したい理由はは様々であると思います

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古民家改修の記録

淡路島でみつばちと本がある古民家ゲストハウスを始めるにあたって、日々の改修日記を書いています。

瓦屋根谷樋の雨漏り補修工事5

前回までは大工さんのお仕事。 無事に修理され、防水シートが貼られた屋根。 ここからは板金屋さん(ブリキ屋さん)。 いつも突然新たな職人さんが来てびっくりします。 ここまで来て、雨漏りの原因となっていた谷樋の交換。 昔は銅だったのですが、今の時代は新たな鋼板だそうです。 そして、板金屋さんが終わったら、今度は瓦屋さん。 最初に外した瓦を屋根の上に載せていきます。 いくつか割れているのものや古いものなどは同じ形のものと交換です。 ただ、この同じように見えるこの瓦。

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瓦屋根谷樋の雨漏り補修工事4 庇-ひさし-

錆びついて、穴が開いて、ほとんど機能していなかった庇。 屋根を解体するときに、こっちも直してもらうことに。 ということで、気が付いたらいつの間にか解体されていて。 そして、大工さんの技で、瞬く間に新しくなっていきました。 こちらも、野地板を貼って、防水シートを貼って完成。 あっ完成した写真を撮り忘れた。

瓦屋根谷樋の雨漏り補修工事3

大工さんの技術に感動する毎日。 解体した日に寸法を測って帰り、翌日にきっちりと測られた木材が運び込まれました。用事があり帰ってきたときには、すでに新しい垂木をついておりました。 人の大工さんの手で野地板が手際よく貼られていきます。 そして、上に防水シートを貼って大工仕事は完成 大工さんのお仕事はこれで終わりで、次は、板金屋さん(ブリキ屋さん)の仕事だそうです。

瓦屋根谷樋の雨漏り補修工事2

大工さんに来てもらって、屋根の修理が始まりました。 雨漏りで腐食した垂木を交換するために、まずは屋根を開放する必要があります。築約60年の淡路島の昔ながらのお家なので、土葺きの瓦屋根。順番に外していくのも大変な作業です。 まずは瓦を外していきます。 谷の部分の修理なのですが、そのためには、これだけの部分の屋根を空ける必要があるそうです。瓦が外れると今度はたくさんの土が見えてきました。 昔の家は、屋根に大量の土を載せることで、瓦+土で屋根を重くして、強風に耐え、地震の揺

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