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#ショートショート

僕の この臓器より
隣の 彼女が歌われて
諦めるように
一人暮らしが染み付いて
ちょっと怯えてた独りが近付いた

寝息に溶け込み気のせいにして
許されているのは僕だけで
悪いけど「歌うよ」
まだ こんなにも歌えるんだから

喉に刺して震わせ
肺に落ちる
そういや口喧嘩の理由は
大したこと無かった
望みは大したこと無かった
腹に押し付けて頬が強張った

心臓が痛みを知らないまま
僕自身の傷が増えるばかり
僕の彼女は
いつからかある「証拠」
まだ こんなにも言い足りないよ

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