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本屋になるという夢

私の小さい頃からの夢。それは本屋になることでした。

というのは嘘です。

本当は小さい頃からの夢はロケット工学者、宇宙工学者、天文学者になることでした。

まず中学生の頃は本気で天文学者になりたいと思っていました。というのも、小学生の頃に読んだ天文雑誌(天文ガイド、星ナビ)がとても印象的で、いつか宇宙について研究したい、そのためにはいい大学を出て宇宙のことをもっともっと知りたいと思うようになっていました。

進路を考えているとき工学にも興味をもち、ロケットに関する研究なら宇宙にも関係しているからとロケット工学者になることに変更して、高専を目指しました。

その後は、必死で勉強して、高専ではそこそこいい成績で卒業することができました。卒業後は大学院に行き、自分の希望していた研究室にも入ることができました。

が、人生はうまく行きませんでした。

研究が多忙すぎて体がついていきませんでした。ついには心身ともに疲弊し、通学することすらできました。それからは大学院に行くのもままならず休学しました。

流石に生活もかかっているので、何もしないわけにはいかず、元々好きだった本に関わる仕事がしたいと思い、近くの書店のアルバイトの面接を受けることにしました。

結果はその場でOKをもらいすぐに採用になりました。まだ身分は学生でしたので時給はそこそこ、でも本は好きなので一生懸命働きました。

しばらくしてだんだん慣れてくると、いろいろな仕事を任されるようになりました。そのうちジャンルも担当させてもらうこともでき、段々と仕事に入る日数も増えてきました。

その間に、大学院には全く行けなくなり、大学院は退学ということになりました。しかし、今になってみるといい経験ができたなと感じています。

そんなこんなで、ずっと本屋を続けてきて、今ではまあまあベテランの域には入れてきたのではないかなと思っています。(勘違いかも知れませんが)

元々、学校では図書係や図書委員などやってましたし、高専では放課後、ほぼ毎日のように図書館には行っていました。本がずっと好きだったんだなと思います。

色々とありましたが毎日本に囲まれて幸せです。さまざまな気づきもあり、またどんな本が売れているかによって世の中もわかります。本屋さんって生活に必要なんだなあとつくづく思います。

日本人は本を読まなくなったなどと言われていますが、本が好きな人はそれなりにいます。そしてその人たちはものすごく読んでいると思います。

確かに今では電子書籍やネットで買えるなどの利点もありますが、ぜひリアル書店でさまざまな本に出合って欲しいものだなと感じます。1冊の本で人生を変えることもあるのですからね。

小さい頃に抱いていたロケット工学者や宇宙工学者、天文学者になる夢は叶いませんでした。しかしたくさんの本に出合うことで新しい自分を見つけることができ、また新しい夢を持つこともできました。人生何があるかわかりません。

これからもたくさんの本に出合いつつ、自分を高めていくことができればいいなと思っています。今の夢は自分のお店を持つことです。

これからもたくさんの人に1冊でも多く、人生を変えるような本を届けられるように頑張りたいと思います。

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