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「移住ドラフト会議」を知っているだろうか。
移住者を受け入れたい地域を「球団」、移住志望者を「選手」と呼び、球団が選手を「指名」する、鹿児島発祥のイベントだ。

働き方、暮らし方の変化や地方の人口減によって、移住への関心が高まるこの頃だが、地域側には「誰でもいいから来て」と言って移住後にうまくいかない問題、移住希望者側には「自分を受け入れてくれるだろうか」という不安がある。移住ドラフト会議は、地域と人が互いを知り、「あなたに来て欲しい」と指名するシステムによってこうした課題を解決しようとする、真面目な(だがその演出は壮大なコント)イベントである。

私は昨年からこのスタッフをしているのだが、移住について考える中で、やはり、おかわかめと結びついてしまった。

おかわかめとの出会い-広がり-発展の各面において、「移住」とその在り方が重要な役割を担ってきたことに、気付いたのだ―。

移住先鹿児島での出会い

名古屋出身の私は、2017年4月、就職と同時に鹿児島に移住した。その年の11月、遊びに来た母と祖母と泊まった温泉地指宿(いぶすき)の宿で、おかわかめに出会った。(詳細はこちらの記事

鹿児島から全国へ移住

宿の女将に「持って帰りなさい」とおかわかめを植木鉢ごと持たされて、鹿児島市の自宅で育て始めた。すくすく育ったおかわかめは、翌年から、全国へ、”移住”を始めた。

2020年10月4日現在、鹿児島の我が家のおかわかめが移住した先は、少なくとも12都道府県82人。

全国おかわかめ移住マップ

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(いろんな人とのやりとりの記録をたどって集計・分析した。漏れや誤差はあることを了承願いたい)

年ごとの移住実績は
2018年 1人、2019年 4人、2020年 77人
移住のきっかけは
①今年4月に「むかご、要りませんか?」と呼び掛けたFBに反応:15人
②今年5月のテレモールのおかわかめ本舗のお客さん:11人
③今年8~9月に鹿児島・宮崎で開催したおかわかめイベントに参加:8人
そのほか、SNSの投稿や南日本新聞に掲載したおかわかめ特集記事を見て「欲しい」とお声をいただいた方など…。


こうして、おかわかめは人々の求めに応じて移住し、全国に広がっていったのである。

発展の契機―移住ドラフト会議

今年4月、宮崎県日向市で自然農業に取り組む甲斐さんから「おかわかめが欲しい」と連絡があり、我が家のおかわかめは”移住”した。移住先でぐんぐん育ち、スーパーに並び、家庭の食卓に並び、フルコース料理イベントの主役になった。ファンを増やし、今冬のイベントに主演の話も持ち上がるなど、加速的発展を遂げている。まさに、移住先に受け入れられ、仲間を増やし活躍する”成功事例”である。

そこで最初の話に戻る。

おかわかめの、この発展のきっかけとなったのが「移住ドラフト会議」なのだ。
昨年、私はスタッフとして関わり、甲斐さんは日向市の球団「ひなたヴィレッジ」の一員として参加していた。
「ひなたヴィレッジ」は昨年10月に鹿児島市で開催された”指名会議”で3人の選手を指名し、共に地域をよりよくおもしろくする仲間として関係を築いている。このような、地域と人のつながりづくりが移住ドラフト会議の目的だが、スタッフの私も、参加地域とのつながりと発展を大いに楽しんでいる形だ。

移住ドラフト会議で出会った当初、甲斐さんは「気質の生産者」という感じで(実際にそうである)、寡黙で真面目で取っつきにくいイメージがあったので、まさか、一緒におかわかめんTを来てイベントをやることになるとは想像もしていなかったが。。。

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大切なこと―「あなたが欲しい」と指名されること

さて、話をおかわかめに戻そう。

我が家のおかわかめの移住先82人のうち、「おかわかめが欲しい」とおかわかめを指名してくださった人が69人いる。(残り13人はというと、私が何かを送るついでに同封して勝手に差し上げた形。。。それでも喜んで育てて写真を送ってくれる人も)。そして、41人が「こんなに大きくなったよ」「収穫して食べてみたよ」「花が咲いたよ」などと何らかの報告をくださっている。写真付きの報告が多く、移住先でもおかわかめが元気でいると知ってこちらも元気になる。
「あなたが欲しい」と指名されることは、人の移住だけでなく、おかわかめの移住においても、大きな意味を持つと感じる。

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さて、
今年の移住ドラフト会議にもスタッフとして参加している私には、「あなたが欲しい」と指名する権利はない。だが、おかわかめが盛んな鹿児島や宮崎に惹かれて、”おかわかめ移住”する人がいたらおもしろいなあなんて、勝手に思っている。

これまでは、”おかわかめが移住”してきたわけだが、
「おかわかめに会いたくて、移住します」なんて人がいたら、私は全力で、大歓迎で、受け入れる
。一緒におかわかめTを来ておかわかめイベントをしたり、おかわかめレシピを開発したり、おかわかめのカーテンの日陰でおかわかめんカップでコーヒーを飲みながら、九州とおかわかめの未来について語り合ったり、、、したい。

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(↑鹿児島大学にあるおかわかめのカーテン)


移住ドラフト会議は10月30日まで、参加選手を募集している。応募条件は、18歳以上、九州に移住を検討しているもしくは外から九州に関わりたいと思っている、など…もちろん、おかわかめへの興味関心は問われない。

スタッフとして、多様な”移住”の形、地域との多様な出会いを応援する。そのなかで、史上初のおかわかめ移住が現れるかが、個人的関心事である。


九州移住ドラフト会議の選手募集詳細は下の記事

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