されたことは憶えているがしたことは忘れる

  一昨日の夜、関東に赴任している友人と会った。一年半ぶりの再会であった。この友人は私が双極性障害という精神疾患に罹っていることを知っているし、その病気のせいで私がどんな失敗をしてきたかも知っている。つまり理解がある。という訳で安心して一緒の時間を過ごすことが出来た。
 最初は二時間程で帰るつもりだったが親友との再会に舞い上がってしまい、お酒も一杯だけのつもりが何杯飲んだか分からなくなるほど飲んで、ふらふらになりながらタクシーで帰宅した。ちなみに私は二十歳の頃にウィスキーをロックで少なくとも10杯飲んだことがある。同伴の男性は思い通りにいかなかったのだろう。すこぶる機嫌が悪かった。
 そして帰宅が遅くなったことを配偶者からは叱られたが友人との時間がとても楽しかったのであまり気にしていない。ただ、各方面にたいして粗相があったのではないかということがとても心配になったが友人に確認したところ大丈夫だったらしい。とりあえず一安心である。
 ただ、夜遊びをしたことで躁転するのではないかという不安があったがそれも今のところ問題なさそうである。以前の私ならとことん羽目を外してしまったと思うが少しは成長しているのかもしれない。とはいえ油断大敵ではある。
 人間って忘れっぽい生き物だなと痛感する。最近から付き合いが出来た双極性障害の方とコミュニケーションをとることが増えてきたのだが、その方の病歴を聞いているうちに私なんてひよっこみたいなものだなという風に感じられた。そこで配偶者とその話をしたところ、私も結婚してからこの二年間の間に家のベランダの窓を割っていること、ノートパソコンを一台壊したこと、急にキレて家を飛び出して交番に保護されたこと、などがあると言われ、その殆どを忘れていたことに気がついた。細かいことなら他にもいくつもあるので改めて配偶者に迷惑をかけながら生きていることに何とも言えない気分になった。そんな晴れない気持ちで今を過ごしている。以上

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