わたしが躁転になるとこうなる

 もしかしたら躁転してるかもと昨日気づいた。それに夫からも忠告されたので病院に行ってきた。そして案の定躁転していた。バンザーイ!

 この二週間でnoteに十二日連続で投稿し、その間にインスタも七回投稿して、さらにThreadsも複数回投稿した。インスタは読書アカウントなので本の感想を書いているのだけど、読まない事には感想は書けないので七冊は読んだことになるのだろうか。

 これらは普段の倍以上の作業量だ。何だよこのくらいならオレにとっては日常だよっておっしゃる方もおられるだろうけど、わたしにとっては明らかにオーバーワークなんである。

 仕事も休んでないし家事も一切手を抜いていない。それどころかハナうた歌いながらやってる。日曜日はケーキも焼いた。これらは普段通りだけど、毎晩夜ふかしして三時間しか寝てない日が続いているのはまずい。この二週間はこんな具合だった。

 じつは先週末の時点でダンナからおまえ怪しいぞと言われていた。月曜日は病院に行こうと言われていたけど、わたし的には体調がよくてただ単に元気なだけだと思っていた。雨の日は体調が思わしくないようなときもあったし、気が沈む日もあったから、もう少し様子をみると返事していたのだった。たぶん混合状態だったのかもしれない。

 躁転を自認するのってとても難しい。調子が良いだけとか、もともとこういう性格だからとか思いがちである。おまけに躁転のときは謎の自信がみなぎっているので、なんだか最近のわたし絶好調なんですけどっていう具合に肯定的に捉えてしまいがちなので不調を自認しづらい。だから今回のように自分で躁転を自覚して病院に行けたというのは、わたしにとっては滅多にないことである。

 でもやっぱり躁は気持ちいい。やる気が漲ってるし絶好調だからなんでもできる。機嫌もいいし踊りだして叫びたくなる。ひとりカラオケに行こうかな。ずっと躁転がいいなぁと心の底から思う。鬱はしんどい。

 ところで、躁転ってどういう感じなのと訊かれることがある。そのたびになんて答えればいいんだろうとかんがえてしまう。誤解されないように説明するとなると結構むずかしいし、一言で躁転といってもその症状は結構多くて、しかも個人差もある。なのでうまく説明するにはどうすればいいだろうとなやむ。

 とりあえず、わたしの場合はこんな感じだろうか。思いつくままに書いてみた。でもこれらはいろいろとある中の一面にすぎない。

 ・やたらと元気になる。やる気がみなぎる
 ・浮かれてご機嫌になる。冗談ばかり言う
 ・声が大きくなり、よく話す(多弁)
 ・理解し合うよりも、言い負かそうとする
 ・うけ狙いで変なことをする(奇行)
 ・感情の起伏がはげしくなる(急に怒り出すなど)
 ・すぐにイライラする、キレる。手が出る場合もある。
 
 ・金銭感覚がルーズになる
 ・誘惑(道徳的にいけないこと)に負ける
 ・集中力があがって、頭がさえてくる
 ・睡眠時間が極端に減る(一日に三時間ぐらいしか寝ないような日が続く)

 ざっと振り返って、こんな感じだろうか。

 普段のわたしは大人しいほうである。穏やかな性格と言ってもいい。本当だよ。たしかにデイブ・スペクター氏並のくだらない冗談はよく言うけれど、ウケ狙いで変なことをしたりなんてしないし、相手を言い負かそうとして口論になったりもしない。むしろ言いたいことを言えずに我慢するほうである。勿論キレたりなんてしない。

 大学生のときにこんなことがあった。

 何を思ったか大学の学食で服を着たままブラを外して、それを服の上から着けてはしゃぐというのを人が大勢いるところでやった。きっとウケると思ったんだろう。スカートを脱いで下着姿で噴水に入ろうとしたこともあった。みんなから止められたから脱いだりはしなかったけども、なんて言うかもう大サービス。もはや女芸人。このときもウケを狙っていたのだろう。この手のエピソードは他にもあるけどとても書けない。

 夏目漱石の坊ちゃんみたいに囃し立てられたら二階から飛び降りる性質なのかもしれない。そういえば夏目漱石も双極性障害だった。

 金銭感覚がルーズになって必要なものなんて無いのに毎日毎日アマゾンを見る。そして本や雑貨なんかを何かしら買う。デジカメや自転車みたいな必要もない高額なものを買ったりする。

 以前は相手を容赦なく言い負かしたり罵倒したりすることがあった。こうすることが相手の為にもなるし、このグループの為にもなると、本気でそう信じてやっていた。友人の大切なものを盗ったこともあるけど、これはわたしにこそ相応しいからあなたがわたしに譲るのは当然と思っていた。

 そんなことばっかりするから当然もめ事が増える。喧嘩にもなるし絶交もされる。買い物をしすぎてキャッシングに手を出したりする。浮かれていたときは平常心のときならば絶対にやらない水商売のアルバイトもした。あくまでもこれはほんの一部で、ここには書けないこともたくさんある。

 そして人間関係のトラブルのほとんどは修復不能になった。双極性障害という病気のせいで悪気はなかったし、仕方がないことだから許してほしいといっても許してくれる人はまずいない。そりゃあそうだと思う。言うほうも虫が良すぎる。

 いまはここに書いたような失敗はしない。調子にのって服を脱ぎたがることもないし相手を言い負かせようともしない。キレたりもしないし暴力をふるったりもしない。きちんと通院してくすりも飲んでいるから大丈夫。

 自分の経験では、夜更かしをすると躁になりやすい。あとはフェスやライブ、海外旅行などといった興奮しがちなイベントに参加しても躁転しやすいような気がする。

 以前、フジロックでテンションが上がりすぎて三日間で七人の男性と関係を持ったという女の子が雑誌に載っていた。街で女の子にインタビューして、人生で一番やらかしたエピソードを聞くという趣旨の記事だった。その短い取材記事を読みながらうーん、その得体のしれない高揚感は分からなくもないなと思った。

 もちろんその人は顔を隠していたけれど、服装や髪型をみる限りでは大人しめのお洒落な女の子だった。きっと上がっちゃったんだろうな。
 その子が双極性障害なのか健常者なのかどうかはわからないけれど、双極性障害にありがちなエピソードだなと思った。

 こんなわたしでも鬱期に入ればベッドから出ることも出来なくなり、一日中めそめそして過ごすし、リスカしたりもする。

 躁転したらどのようにして過ごすのかについてはまた機会があれば書いてみたいと思います。

 

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