見出し画像

【ライターへの道】「決める」勇気 #4

「誰かの人生の選択肢がひとつ、広がるような文章を書きたい」
そう思いながらライターを目指して修行中。
ライターになりたいと思ったきっかけから、いつか本当になる日までの記録を残しておきたくて、これを書いています。

【ライターへの道】を書き始めて3回目。
文章を書くのが好きとはいえ、なんとなくnoteを開くのが億劫だった日もあり、2回目を投稿するのにはかなり時間がかかってしまった。

でも、今回はすぐに書きたくなった。
何の連絡もしていないのに、すぐに「記事を読んだよ!続きが楽しみ!」と連絡をくれた友人がいるから。
いつも本当にありがとうね。


アドバイスを受け取るということ

ライターになるまでにどのような道をたどればいいのかわからず、とりあえず、ある人に会いに行くところまで決断した11月。

別の用事で東京に来ていた私は、昼過ぎにバスで来た母と合流した。
そこから電車で3時間。
千葉の南房総にある、海の見えるキャンプ場に向かった。
大学3年生の夏、2週間のインターンをした場所であり、
私が会いに行くと決めた、その方と出会った場所。
時には涙を流しながら、インターン生と本気で向き合ってくださった姿を見て、ここまで人の心と対話できる人はいないと思った。
だから私は、何かに迷ったとき、その方に会いに行くと決めた。

すっかり暗くなってしまった夕暮れ時、キャンプ場に到着。
3年前と変わらない温かさで迎えてくれた。
久しぶりで何だか緊張してしまって、うまく話せなかった私とは対照的に、初対面の母は本の感想やら自分の仕事の話やら、いつものマシンガントークが止まらなかった。
でもそんな母のアシストもあって、ライターになりたいけど、その道に悩んでいることを相談した。

仕事を辞めて、講座に通いながらまずはスキルを身につける道。
あと3か月は今の仕事のまま頑張って、4月からライティング業務ができる部署に異動する道。

もちろん決めるのは自分だが、なんとなく「こっちの方がいいんじゃない」と言ってもらうのを待っていた。
だから、「悩みのレベル的には、夕飯何にしようかなレベルでどっちでもいい、というか、どっちもいい」と言われたときには、なんかすごくしょうもない悩みで、ここまで来てしまったのかなと恥ずかしくなった。

でも、話を聞いてもらっているうちに、「こんなに上司に向き合ってもらっているのに、断ったら上司の気持ちを無下にしてる気がしてしまって、、、」という言葉が出てきた。
ずっと決めきれなかった原因は恐らくこれだった。
「アドバイスを受け取るということは、アドバイス通りにするということではない。感謝して、その材料をもとに自分で決めること。だから無下になんてしていない。十分受け取ってると思うよ。」
やっぱり、この方の真っすぐ目を見ながら発せられる強い言葉は心に響く。

明確な答えを求めているような私の様子を感じ取ってくれたのか、その方の考えも伝えてくれた。
「やりたいと思ったエネルギーは、悩む時間が長いほど薄くなっていってしまう。だから、辞めて早くライターの道に進んだ方がいいと思う。でも、講座に通うのはまだ早い。型にはまった綺麗な文章を書けるようになるよりも、まずは自分にしか書けない文章を書いた方がいい。」
文章力をつけるにはたくさん本を読んで、とにかくたくさん書くといいと教えてもらった。
実際に本を出版された方のアドバイスほど心強いものはない。

やっぱり来てよかった。
結局どちらの道でもない、第3の道になりそうな予感がした。

久しぶりの宿題

インターンのときには会わなかったけど、たまたまお会いできた方も一緒に4人で夜ご飯を食べに行った。
このキャンプ場には、とにかく面白い人が集まる。
みんな人生を楽しんでいるというか、全力で生きている。
相変わらず母のマシンガントークが止まらなかったが、それを「素敵です」とすべて受け入れてくれる優しさを持っている方ばかりなのも、このキャンプ場の特徴だと思う。

色んな経歴をもつ3人の大人に囲われて話を聞いていると、何したっていいなって勇気をもらえる。
多くの人が進む広くて大きい道じゃなくて、多くの人が知らない脇道を教えてもらえるような感覚。

きっと気持ちはもう傾いている。
あとは決める覚悟を持つだけ。

帰り際、久しぶりに宿題をもらった。
「翌朝、海にいって朝日を浴びなさい」という宿題。
インターンのときにも裸足で砂浜を歩くという時間があった。
自然を感じると、心が整理される。
「わかりました!やります!」と宣言して、その方とはお別れした。

決めた。

翌朝、母に付き合ってもらって宿題をした。
11月だったが、海風が強くてめちゃくちゃ寒かった。
それなのに母は、海に入ってみようよと言うので、2人でギャーギャー言いながら海に脚を突っ込んだ。

朝日を眺めながら色んなことを考えると、新卒で入社してから、色んな人に出会い、色んな経験をしたことが走馬灯のように思い出された。
大変だったけど、本当にいい会社だったな、ありがたかったなと純粋にそう思った。

キャンプ場に戻ってから、海と朝日によって整理された気持ちを可視化したくなった。
紙を4分割して『辞めたい理由』『辞めたくない理由』『辞めてしたいこと』『辞めずにやりたいこと』をとにかく書き出してみた。
すると、『辞めたい理由』と『辞めてしたいこと』はたくさんあるのに、『辞めたくない理由』と『辞めずにやりたいこと』は全然出てこなかった。
結局、辞めたいと思っているのに辞めれないのは、上司への情とお金の不安だけだった。
それに気づけたとき、その気持ちだけで仕事を続けることを決断したら、それこそ上司に申し訳ないと思えた。

やっぱり会社は1月末で辞めよう。
講座に通うよりも、自分にしか書けない文章になるような経験を積もう。
たくさん本を読んで、自分にしか書けない文体を見つけていこう。

帰りの電車で、母に「やっぱ仕事辞めるわ」と伝えて、ようやく覚悟が決まった。
帰ってから、もう一度話をしたいと上司に連絡をしよう。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?