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新聞のクマ目撃情報とお悔やみ欄

帰省時の楽しみが地元紙「秋田魁新報」を読むこと。

きょうのことば、秋田人による声の十字路、内館牧子氏の秋田に関するエッセイなどなど、なかなか興味深いものが並ぶ。

広告欄が健康食品で埋まっているのも秋田らしいし、文字が大きくて読みやすいのも購読者がほぼ高齢者ということに配慮してだろう。両親は老眼つかって読んでいるが。

いつも二人してふむふむいっているコーナーがある
「ああ、こんな若い人がなくなったのか、おお、俺と同じ年だな、あ!あそこの〇〇さんじゃない?」

お悔やみ蘭だ。
この個人情報保護時代に名前、年齢、住所、喪主の名前が記載されている。一番下にはこのご時世特有の一文あり。
「この欄の悪用にはご注意ください」

それでも新聞広告に出す人がいるというのは、生前お世話になった人が多いとかそんな理由があるのだろう。

昔は高校の合格発表も番号だったものの新聞に掲載されていた。なので、自分の席の前後に座った友人の番号がないと合否がわかったものだ。

もっとすごいのは、東京の大学を仙台や盛岡といった東北会場で受験すると新聞に合格者名が掲載されるのだ。恐ろしい個人情報バラマキ時代を生き抜いてきたものだと思う。

ということを言いたいのではなく、今回、二人に新たな会話が追加されていた。

「あら、今日は秋田市多いじゃないの」
「湯沢市が0って不思議」

そうです。今、テレビで盛んに報道されている「クマ目撃情報」が毎日新聞に事細かく掲載されるのだ。

午前6時ころ貝の沢温泉まで約20メートル、体長約1メートルとか。

地元紙に寄せられる情報量恐るべし。

「1か月前は1面がクマ目撃情報だったからだいぶ少なくなったのよ」

となんか変な安心感を得ていたが、そういう問題じゃない。出ているものは出ているのだ。

今朝、野菜を置きに来た近所のおばさんは

「堤防散歩してたらクマのうんこちゃんみちゃった」

と犬のうんこちゃんと同じレベルでしゃべっている。恐るべしクマ出没率秋田県。

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