見出し画像

人はいつの間にか「習慣」に依存している

夏が終わろうとしている。そんなことを思ったのも、今週火曜から続いてる4日目のオフを迎えたこの日、公園でボールを蹴り一汗流し、家への帰り道に大量の蝉が歩道に生き絶えているのを目撃したから。

あぁ、夏の終わりだ。夏が終わるじゃないか!

夏の終わり、そう、森山直太朗。
ただあなたに会いたくのあるの。



そして、なぜか映画「八日目の蝉」がふと頭の中を駆け巡った。私の思考回路は、いつも自分でも理解に苦しみます。


さて、アメリカでのシーズンも今年で3シーズン目を迎えています。19節まで消化し、レギュラーシーズンは残り5試合。チームは暫定3位でプレーオフ圏内に位置し、シーズンも佳境に入っています。


今年で32歳を迎えましたが、成長というか変化を実感しています。


これまでのサッカー人生でも感じてきたのですが(感じてなかったらここまで続けられていない)、今年感じている変化はちょっと別物というか。私の記憶上ではこんなプレーは今まで出来たことないという感じのプレーで(もしかしたら幼少期にできていたのかもしれませんが・・・)、自分でも少し驚いています。


もちろん、そういうプレーができるようになった理由というのはあるのですが、いろんな要素が複雑に絡み合っていて、説明がめんどくさいというか、ややこしいというか。。。誰か私にインタビューしてほしいです。苦笑


直近6試合のプレー集がこちらになります。
(1つ3〜4分ほどの動画になっています)

14節 vs Reign FC (7月28日)
15節 vs Utah Royals FC (8月3日)
16節 vs Washington Sprit  (8月10日)
17節 vs Sky Blue FC (8月14日)
18節 vs Orland Pride  (8月21日)
19節 vs Portland  (8月25日)


習慣が変化 (または結果・成果) を作る

この変化の理由をインタビューをしていただいて引き出してほしいところですが、そんな機会は今の所ないので(笑)、自分で言語化してみようと思います。

去年あたりから引き継いでいるものと、今年に入ってから大きく変えた習慣があります。


■ こだわりすぎない、考え過ぎない生活
■ セルフケア
■ 背中・腕周辺への刺激
■ ドラム演奏


大まかにいうとこんな感じになります。もともとこだわりすぎてしまう性格考え過ぎてしまう性格なので、ここの切り替えが一番難敵だったのですが、人と過ごす時間や趣味に没頭する時間を増やして、なんとか程よいバランスのところに着地。

毎日ノートに向かって書きなぐる量も半分くらいになったし、考えるときと考えないときのスイッチのオン・オフを上手く入れられるようになりました。おかげで毎日睡眠も良好(ドイツ在住時代は考え過ぎて毎日3〜4時間しか寝れず・・・)。


「疲れて乳酸が溜まって動けない」という感覚を今年はほとんど味わっておらず、アメリカリーグの試合はとにかくトランジションが多く、ハイスピードランニングスプリント回数がかなり多いのですが、そんな試合の次の日でも更に1試合できそうな勢いの日もあったり。

試合後のオフ明けのトレーニングは、試合に出た組と出てない組に分かれてトレーニングをするのですが、私は出てない組に混ざってしっかりと汗を流しています。その方が調子が良いというか、私の場合変に身体を休めすぎると逆に鈍るというか。


毎日の練習も試合も STAT SPORTS というGPSトラッカーで数字を管理されているのですが、数字上でもコーチングスタッフが理解を示してくれているので、自分に合ったコンディショニング方法で準備をすることができています。


練習前、毎朝起きてから家の周りをぐるっと散歩し、野球ボールやソフトボール、ストレッチポールなどを駆使して約40〜60分かけて身体全身をほぐし、モビリティ、ムーブメント系のトレーニングを行うのが日課。

そこに逆立ちプッシュアップやバランスボール、ダンベルを使った身体操作系の動きも入っています。これで大体90〜120分。

練習時間が早過ぎて時間が足りないときは、練習前は短縮バージョンでやって、残りを練習後にもっていくという感じにしたり。


「自分の身体をしっかりとケアする人」という信頼をメディカルスタッフから得られているもの大きく、ウォーミングアップやリカバリーなどもわりと自由にさせてもらえています。ただその分、自分のパォーマンスに対する責任の比重が大きくなりますが。


「背中周り大きくなったね」って、去年10月に日本に帰国した時に久々に会った人に言われたんですが、背中に関しては去年の3月あたりから取り組み始めていて、最初は「逆立ちができるようになりたい+逆立ちで歩きたい」という単純な理由がきっかけで、やり続けてみたら結構プレーでもいい感じの変化が見られて。

で、毎日継続してやっていたら逆立ち歩きまでできるようになったのですが(といっても10mくらい)、今は逆立ち腕立てが目標で、壁を使っての逆立ち腕立てを毎日繰り返している段階です。これがかなり背中・腕周りの筋肉に良い刺激を与えてくれています。


バランスボール系のトレーニングも導入したのですが、やり始めて最初の方は背中が締め付けられうような痛みに襲われましたが、その痛みを乗り越えると、いい感じに刺激が加わります。


あとは、今年3月に始めたドラムがかなり大きく影響していると思っているのです。

なぜかというと、やってみるとわかるんですけど、両手両足全てを使う全身運動な上に、変に力むと疲労がすぐ溜まる、さらにキックベースを足で鳴らすときに今まで眠っていた腸腰筋がうめき声をあげ、やりすぎて一時期歩くのも痛くなってしまって・・・(所属しているバンドが結構ロックパンクでハードコアの曲が多いので)笑


あー、どれだけこんな大事な筋肉をしっかりと使えてなかったんだとショックをうけたのですが、毎日使って慣れさせると大丈夫で、サッカーのピッチ上でもこれが活かされたようで、足が速くなりました。これはマジです。

さらにコーディネーション能力が必要な楽器ですので、そのあたりの能力も磨かれているように感じています(あくまでも主観)。


こんな感じで新しいことを始めてそれを習慣化させたことで、新たな変化を感じ取れるようになりました。



習慣になっているものというのは心地よいもので、突然なんらかの理由でそれができなかったり、なくなったりしたときに心地悪さを感じる。


人は心地よく生きるために、無意識に習慣化していることがたくさんある。それはもちろん悪いことではない。心地よさも心地悪さも、いろんな意味で自分の生きる指標になる。


心地悪さや痛みを感じたときは新たな変化が訪れる兆候でもあるし、それを習慣化させてみて始めて良くも悪くも成果(変化)を感じることができる。


習慣の中で生きるのは楽で、新しいことを始めるのは少々苦痛が伴ったりもする。ただ、毎日の身体の感覚や心の感情の変化は本当に面白いもので、これが楽しくなってくると習慣を作り習慣を壊す という作業が病みつきになったり。


サッカー選手をある程度やってくると、シーズンという習慣の中で生きることは意外と楽に感じてきて、でもその中で変化(成長)していかないと淘汰されていくので、習慣の構築と破壊のバランスが大事になってくる。


ただ、頭で考えるよりも感覚でそれを実行していることも多いので、自分の感覚をフォローしていきながら、しばらくたってから改めて思考してみるのも良かったり。


こういうのは、自分に合ったスタイルを見つけるのが一番、かな。


自分の感覚を大切に。




みんなが協力しあって生きていける社会へ。愛と共感力で、豊かな世界を創っていきたい。サッカーが私にもたらしてくれた恩恵を、今度は世界に還元していきたいです。