性分化疾患(DSDs)当事者ですが、治療やめるのをやってみました!(1)
※こちらの記事は、今年1月に某所で公開していたものを、編集して持ってきています。
こちらのnoteでは、いままで15年以上にわたって続けてきた、「性腺刺激ホルモン補充療法」「性腺ホルモン補充療法」を辞めてみて、どうなったかの記録を主に書いていきたいと思っています。
性別を決める要素の一つである「性腺ホルモン」を辞めてみるとどうなるのか?私の場合、戸籍性は男性なのですが、自然状態では、男性ホルモンはほとんど出ておらず、女性ホルモンは多少出ているのですが、治療(ホルモン補充療法)を辞めて、自然状態になると、身体や心にどういう変化が出てくるのか、未知数の部分も多いので、記録のためにnoteを書くことにしました。
あ、性別の話になると、GID(性同一性障害)や性別違和(性別不合)などと間違えられますが、私の場合は、「DSD(Disorders of Sex Development):性分化疾患(昔はインターセックスと言ったことも)」、という、身体自体の病気の一種ですよー。
いろんな難しい用語もあるので、今後、用語解説や、私のタイプ以外のDSD(だいたい30疾患くらいあると言われています)も、少しずつご紹介したりして行きたいと思います。
あ、自己紹介にも書いてますが、私のタイプの性分化疾患は、「先天性ゴナドトロピン分泌不全」(先天性視床下部性性腺機能低下症)という区分に入ります。
で、性分化疾患に対する治療はいくつかに分けられて、
外科的治療(使われていない性腺をガン化前に取ったり、性器とかを形成したり、あわせたりなど)
内科的治療(性ホルモンや性腺刺激ホルモンの補充療法など)
精神的治療(性分化疾患があるが故の悩みや思春期独特の問題などの調整、サポート)
不妊治療(性分化疾患の多くは不妊を伴うため、そのサポートや調整、治療など)
遺伝カウンセリング(性分化疾患が遺伝によるものなのかなど)
などがあります。あ、性分化疾患という言葉について置き去りのまま話を進めてますが、ゆくゆく解説したいと思いますのでしばしお待ちを。
今回止めた治療は、このうちの「内科的治療」というもので、性ホルモンや性腺刺激ホルモンの補充療法をやめたというものです。
そのときのブログから引用しますね。
それは、さかのぼること、今年(2022年、令和4年)の年始。
実は、実験的に、年末から年始にかけて、性腺刺激ホルモン補充療法を、サボっていました。
はい、よい子は、医師の処方通りにお薬を服用しないとダメですよー。
で、悪い子な私は、性腺刺激ホルモン補充療法が、「自己注射」(自分で自分に注射します)なのを良いことに、時々、性腺刺激ホルモン補充療法をサボっていたんですよね。普段は訪問看護師さんが来られて、訪問看護師さんが注射(筋肉注射と皮下注射、合わせて2本)をしてくださるので、サボる余地はないのですが、年末年始は訪問看護師さんが(緊急対応を除き)お休みなので、その期間は、まさしく「自己注射」(自分で自分に注射)となります。
自分で、アンプルやバイアルから薬を吸って、調合して、注射器でひと思いにグサッと、筋肉注射は太ももに、皮下注射はお腹に刺すことになります。(訪問看護師さんがしてくださるときは、両方とも、上腕でやります。自分でやるときは、そこはどうやってもアクロバットな体勢にしかならないので、あまりやりません。)
で、いままで過去何回か、注射をサボるときがあったのですが、どうやら思い返してみても、また今回の年末年始を見ても、性腺刺激ホルモン補充療法を、サボっていたほうが、体調が良いみたいでして。
体調を良くするために、15年以上も続けている、性腺刺激ホルモン補充療法が、むしろしない方が体調が良いみたい、なんて、逆説的な結果なのですが、現実そうなんですよね。
これでは、何のために、痛い思いをして(注射なので、やっぱりそれなりに痛いです)、性腺刺激ホルモン補充療法をしているのか、わかんない。
というわけで、年始早々、他の件もあって、とある決断に至りました。
これ、性腺刺激ホルモン補充療法や、性ホルモン補充療法、やめた方が良くない?
と。
というわけで、また次の回に続けたいと思います。
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