【渋谷】マリー・ローランサンとモード bunkamura
昨日、金曜日の遅い午後、渋谷のbunkamuraで『マリー・ローランサンとモード』を観ました。
今日、明日と2023年4月9日(日)までの2日間。
今日、土曜日は夜9時まで開場だそうです。
金曜日の午後から夜は、思いのほか、人が多くなくて、一つひとつ、ゆっくり観ることができました。
バレエ・リュスがよかったです。
ココ・シャネルは格好よかったです。
マリー・ローランサンの絵画は、《ニコル・グルーと二人の娘、ブノワットとマリオン》 1922年の一点で、この展覧会のすべてを包括していたという感じでした。
わたしは、2時間以上かけて、ゆっくり、この一枚の絵を観ることができました。
ニコル・グルー(Nicole Groult)という人を初めて知ったのですが、この人は凄いです。
凄い。愛に対する姿勢が素晴らしいです。おそらく特に晩年。一日たって、具体的なことは分からないのですが、
ニコル・グルー(Nicole Groult)が、陰に陽に、この人を通しての神聖なる愛と、人間の愛と、愛の働きが凄いことだけは実感しました。
土曜日曜と展示はあと2日あるので、マリー・ローランサンの実際の絵を、ぜひとも観ていただきたいです。
情報では伝わらないものが、世の中にはあります。とくに愛に関して。また、創造性に関して。
色彩も感動も、全く違います。
ホワイティローズの広がりとホワイティゴールドのとけ合う気品のあるグレーの背景と、愛の存在、
素晴らしかったです。
Oiseaux
Tes yeux sont deux oiseaux bleus.
Tes seins sont deux oiseaux blancs.
Ta lèvre est un oiseau de feu.
Ton cou, un oiseau palpitant.
(...)
Facile à effaroucher,
(...)
Il se cache pour m'aimer.
Nicole Groult à Marie Laurencin
鳥
あなたの眼は二羽の青い鳥
あなたの胸は二羽の白い鳥
あなたの唇は火の鳥
あなたの首すじは
震えて脈打つ胸ときめかす鳥
(...)
怖がらせやすく
(...)
彼は私を愛するために隠れている
ニコル・グルーとマリー・ローランサン
ニコル・グルーがマリー・ローランサンをうたった詩ですが、詩を愛する皆様には、この詩からも、ニコル・グルーの凄さが自ずと伝わってくるかと感じます。
愛し合う二人の間にある愛が、こういうことばになるのかあと、愛のことばの前で、わたしは一人、照れてしまいます。
からだを感じたときの詩にする感性は、憧れます。
わたしは、からだを感じたときに、あらゆる情報と内面と本質を観察しようと、遠くでも近くでも、からだを見た瞬間に意識が働いてしまうので、ほんとうに羨ましいです。
感性の働きに、からだを感じたときに詩にする感性という新しい機能が、身につけられたらいいなと、こころから思います。
経験が大切ですね。
この2日間、渋谷のbunkamuraで開かれている『マリー・ローランサンとモード』によれば、
《ニコル・グルーと二人の娘、ブノワットとマリオン》 は、1922年に描かれているので、ほぼ一世紀前の出来事です。
ニコル・グルーとマリー・ローランサンがもしも、また同じ時期に生まれるなら、生まれ変わって、今頃、どうしているのかと思いました。
どの街で、魂の仕事をするんだろう?
渋谷なら、ニコル・グルーの魂とマリー・ローランサンの魂が活躍する場は、たくさんあると考えます。
二人が同じ時期に生まれ変わっていたら、
渋谷に来て仕事をしたら、きっと創造性あふれる仕事ができるだろうと感じます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。