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レイシの実る頃、沖縄のことを想う日。

今日、6月23日は沖縄慰霊の日です。
いつもの食や料理とはちょっと違うことを書こうと思います。

毎年沖縄に行くようになって十数年経ちます。
が、恥ずかしいことですが、当初、慰霊の日のことを知りませんでした。
太平洋戦争時、沖縄は地上戦があり激しい戦闘が繰り広げられた、と習い知っていましたが、大阪で生まれ育ち、東京に住んでいると、8月の広島原爆の日、長崎原爆の日、そして終戦の日は意識しても、6月の沖縄戦終結の日の事はほとんど知らずに過ごしていました。

6月末の週末は沖縄に行くようになり、親戚のようにおつきあいさせていただくご家族ができ、慰霊の日を沖縄で迎えることも増え、沖縄での慰霊の日の位置付けの大きさを感じています。
沖縄では学校もお休みです。
しかし、残念なことに、沖縄以外では、慰霊の日が全国民に浸透しているとは言い難いのが現実です。
これは長崎で育った人が、8月9日は全国的に学校は休みだと思っていた、と驚くのも同じかと思います。

沖縄戦の被害が甚大だったこと。
一般市民を巻き込んでの戦いになったこと。
県民の4人に一人が犠牲になったこと。
親兄弟が、敵と味方に分かれて戦う家族もあったこと。
集団自決が行われたこと。

普天間にある佐喜眞美術館で見た丸木位里・俊夫妻の「沖縄戦の図」は、普通の人に降りかかった戦争の悲惨さがこれでもか、と描かれています。

頭の中では知っていることでも、実感として感じることはまた違う。

沖縄の人は優しいとよく言われます。
確かに優しいのだけれど、その優しさは、武器を持たずに相手を受け入れることで生きていく、そのしなやかさの一つかとも思います。

受け入れている=心からOKということではない、優しさの上にあぐらをかいてはいけない、ということを、心しておかないといけない、と感じています。

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こちらは好きな写真で、ヘッダーにもしている、本部の海岸から見える伊江島。
農業が盛んで、城山(タッチュー)がシンボルのこの美しい島は、沖縄の小学生の遠足や県内外の学生の修学旅行先として人気です。
私もフェリーに乗って島に渡り1泊しましたが、数軒しかない居酒屋で隣になったおじちゃんに、泡盛をご馳走してもらい、今度はファームステイにおいで、と名刺をいただきました(笑)
そんなのんびりした島も、かつて激しい戦闘があり、今も島の35%の土地が在日米軍基地になっています。

沖縄に行くときには、ちょっぴりでいいから、ちらっと慰霊の日のことや沖縄戦のことも頭の片隅に入れておいてほしいな、と、部外者ではありますが、沖縄好きな一人として、そんなことを思っています。




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