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読書日記2 「黄色い家」川上未映子
今年読んだ小説の中で特に印象深い本を紹介します。
「黄色い家」 川上未映子
自分には見えていない社会の一部。
ただ生きるということが、精神的な意味ではなく、置かれた環境によりこんなにつらいものなのか、と苦しくなりました。
どうやって抜け出すのか、切り抜けるのか、向こうの世界に行けるのか、暗い沼のような場所で必死にもがく主人公の変貌に心が痛みました。
人と人との繋がりの濃さが、自分の生活とは全く違う。
余裕がないと嘆いても、この物語の世界に比べたらゆるい人生を送っている自分は、ものごとに、人に鈍感すぎやしないか?と感じました。
これだけ緊張感を持って読み進めた小説は久しぶりで、読後は映画館で凄い作品を観た後のように、しばらく放心状態になりました。
読書の醍醐味を味わえる素晴らしい作品です。
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