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2023年5月の記事一覧

他人の心まで一律に「正しく」したがる全体主義者たちのこと

 というわけで、5月も終わりである。なんだかあっという間のひと月であった。  これはリンクした過去記事に詳しく述べてあるとおりのことであって、従来から何度も語ってきた話ではあるのだけど、今月の諸エントリに通底する問題意識に関わるテーマでもあるので、新たな観点も入れながら、いちおう再説してみることにしよう。大切なことは、やはり2回でも3回でも、繰り返し書いておいて悪いことはない。

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「それ以外のもの」を知らない人たちは外圧でしか変われない

 昨日のエントリでふれた「もっとこういえば」の部分については、さっそく日曜夜のキャスで「追っかけ説明」をしておいた。激ヤバ「改正」の件については本当に激ヤバであるし、今後の我が国の行く末にも相当に影響を及ぼす話であると思われるので、できればこちらも多くの方々にご視聴いただきたい。 (※録画視聴パスは、5月1日のエントリより取得できます。)

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説明することの効用について

 先日のツイキャスでは「権利」という概念の根底にある発想及び、翻訳上の問題について話すなどした。 (※録画視聴パスは、5月1日のエントリより取得できます。)  放送直後にはそれなりにきちんと説明できたかな、と感じていたのだが、翌日の朝になってから、「そういえば、あの点はこういえばもっとわかりやすかっただろう」といったことを思いついてしまい、少し残念な気分にもなった。ただ、こういうのは毎度のように起こることなのだけど、むしろそうであるからこそ、「他人に説明してみる」という試

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無自覚な全体主義よりはいくらかマシ

 私はもともと(この記事に書いてあるような意味での)リベラルな立場を基本的にはとってきたのだが、最近はいわゆるリバタリアンの人たちがいうことも、多少はわかるようになってきた。

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本にも読まれるべき「旬の時期」というものがある

 哲学についてのエントリを長々と書いておいてからいうのもアレなのだが、このところ私は狭義の哲学というか、いわゆる形而上学の分野に属するテクストの多くについて、さほど興味をそそられないようになっている。もちろん、形而上学が問題とする領域そのものについて無関心になってしまったわけではないのだが、とりわけ西洋哲学がそれを取り扱う仕方というのが、いまの私にはあまり魅力的なものとは感じられなくなっているということだ。

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哲学とは虻のようにウザいものである

 前回のエントリでは、「世間一般の人々が考える哲学を、そのまま自分でもやってみる」ための実に簡単な方法について述べたわけだが、とはいえシンプルなことであればあるほど、それを愚直にずっと貫き通すためには一定の困難が伴うのも世の常である。そんなわけで、今回は前回の補論として、哲学をやり続けることの難しさと、それを少しでもましにする方法について、簡単に述べておきたいと思う。  まず最初に、誤解してはならない前提について確認しておきたい。それは、哲学というのは基本的に「地に足のつい

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「哲学入門」のための、実に簡単な方法について

 前回のエントリの続きである。そこでも予告したとおり、今回は「日本において(世間一般の人々がイメージする)哲学をやってみたい人はどうすればよいのか」ということについて、簡単に記してみたい。「そんなに容易にできるようなことではないだろう」と思われる人もいるかもしれないが、実際のところ(少なくとも初歩のうちにやるべきことは)全く簡単なことにすぎないのである。

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「哲学」の範囲は狭くなりがち問題

 そもそも日本では、(主に玄人筋が)「哲学」の範囲をむやみに限定してしまいがちなところはあると思う。

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高田馬場のジョイ・ディヴィジョン

敢えてほとんど予定を入れなかったGW。鮨詰め状態の東京駅をニュースで見て、やはり正解だったのでは、と思う。あの場にいたらと想像するだけで、少しの疲労感とストレスが湧き上がってくる。ただ一つだけ後悔があるとすれば、5/6に行われたトリプルファイヤーのワンマンのチケットを取り逃したことくらいか。 トリプルファイヤーはここ1年くらいよく聴いている。高田馬場のジョイ・ディヴィジョンとも呼ばれ、ポストパンク的なサウンドとボーカル吉田靖直が紡ぐユニークな歌詞が魅力のバンド。 特にこの

社会保険料を少子化対策に「持っていく余地はない」理由について

 加藤厚生労働大臣が、テレビ番組で以下のような発言をしたらしい。 (※録画視聴パスは、こちらのエントリから取得できます。)

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「復古」と「保守」は違うという、とても当たり前の話

 昨日のエントリでは、現代日本において「保守」をやることの難しさについて書いたのだけれど、この難しさの背景には、私たちの「本当の◯◯」志向の強さ、という問題もあるのではないかと思う。

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仏典の基礎知識が、「一般教養」から外れたことの影響について

 4月中の仕事をなんとかやっつけ終わって放心状態である。もちろん、インターネッツには私などより万倍忙しい方々が大勢いるので、この程度で放心している場合ではないのだが、私は1日の半分くらいはできればボーッとしていたいタイプなので、そういう余裕のない生活がしばらく続くと、なんだか精神の integrityが失われてしまうような気がするわけだ。  ところで、そんな仕事のうちの1つに、ある寺院でお話をするというものが(ありがたいことに)あったのだが、そこで個人的にちょっと衝撃を受け

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