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とても好きなNote

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時々読み返したくなる記事、疲れた時に是非。
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2021年11月の記事一覧

2年

10/1の投稿で年内を目処にnote止めると書いたのですが、やっぱり続けようと思います。ちょっと気が変わりました。 更新頻度は下がっていくかもですが、どうかこれからもよろしくお願いします。 そういえばnoteを始めて2年経ったらしくバッジを獲得していた。 特に明確なスタンスもなくただ何となく続けてきたけど、今まで130以上も投稿をしていることに自分でも驚いてる。 そして、それなりの量の文章を書けたのは自分にとって大きい。自信にもなった。文字数だけなら小説数冊分くらいに

じこひはん

なんだか「~ごはん」ぽい。信仰と学問の話。  親には申し訳ないばかりだが、ぼくはキリスト教にハマってしまった。その上で、今度は学問をやろうとして身の破綻を招いている。来世があるなら、来世まで頭を下げなくては、家族には申し訳が立たない。  さて、信仰と学問の話。端的にいえば、若き日のぼくにとってキリスト教信仰は、神の御前での精神的な自己批判を意味した。まことにプロテスタント的である。その自己批判の上で、他なる伝統や教会を考えるにあたり、さらに自己批判を行うと、あっさりと、ぼ

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私のnoteの「話のタネ」

 この noteの記事数も累計で670を超え、マガジンでのエントリ定期配信も一昨年から開始しているが、そちらもお約束した本数の記事は全て期日内にお届けすることができている。まあ(自分でやると決めたことなのだから)当たり前といえば当たり前のことなのだが、このように定期的・継続的にテクストを出力することができるのは何故なのかという点についてはたまに質問を受けることがあるので、今回はそのことについて書いてみよう。

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惹かれる文体、作風

好きな作家だれ?と聞かれたら、小学生の頃は江戸川乱歩だと答え、中高生の頃は道尾秀介だと答え、少し前なら村上春樹だと答えていた。 今は、遠野遥だと答えると思う。とは言っても彼の作品で単行本化されているのは2作しかないので、その2作品しか読んでいないのだが。 昨年、芥川賞受賞作の『破局』を読み、今年になってデビュー作の『改良』を読んだ。どちらも休憩することなく、夢中で一気に読んでしまった。3作目の『教育』は来年刊行されるらしいので買って読もうと思う。 彼の文体に強く惹かれた

「教養人」に魅力がなければ、誰も「教養」など欲しがらない

「価値が理解できない対象について、それは自分のほうに何か足りないものがあるのではないかと考えて学ぼうとする態度が教養主義を支えるのだが、現代ではそれが失われた」という趣旨の話をそこかしこで見かけて、たしかにそうだと思いつつ、しかしそうなったことにはそれなりの原因が、現状を嘆く側のほうにも大いにあるだろうと考えた。

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他者の自律を認められないうちは、実は「一身独立」すら果たせない

 先月は吉村昭の小説を何冊か読んだのだが、その中に『冷い夏、熱い夏』という作品があった。吉村といえば記録文学の第一人者として有名だが、本作はどちらかといえば私小説に近い性質のもので、作者の弟の癌闘病と、その死までの一部始終を(おそらくはほぼ事実に基づいて)叙述したものである。  さすがに『戦艦武蔵』等の作品で有名な作家だけのことはあって、最も仲の良かった実弟が死に至る過程と周辺の人間模様を淡々と「記録」しながら、それでいて読ませる小説になっていることには感嘆した。ただ、昭和

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