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2020年4月の記事一覧

送信ミスがつなぐもの

 地下鉄に乗る間際、着信に気付いた。見覚えがあるような、無いような番号。そもそも親からしか鳴らない「電話」である。仕事の連絡だとマズイので、とりあえずかけ直してみた。誰も出ない。  まあいっか、と画面を閉じようとしたら、再び着信。「○△□...」「え、○△□?!」電話の向こうには、小学校3年から付き合いのある友人がいた。連絡があったからかけなおした、と友人はいう。いや、かけ直したのはこちらなんだけども。  どうやら彼の電話にSMSで見知らぬ番号より「29日から、そっちに帰

ふきの話

ふきを煮ることにした。 ふきは数ある山菜の中でも扱いが簡単で、しかも仄かな苦味とシャキシャキの歯ざわりがいかにも山菜らしくてとても好きだ。 とはいえ、ふきの味が恋しくなり、自分でやるようになったのはここ数年のこと。それまでは全然、思い出しもしなかった。 昔は私にとっての山菜ランキングで不動の第一位は筍、第二位はたらの芽だった。ふきはというと、ランク外。 しかし、山菜類のアク抜きや天ぷらを自分でやることの面倒さといったらなく、一人暮らしで食べ切れるぶんだけ美味しく作ることも

NASAの火星ローバーは人の心で走る

このnoteではNASAで働く日本人エンジニアの筆者が、2020年に打ち上げられる火星探査機の開発現場で感じたことを言葉にしています。 人類が初めて手にする火星の土2020年、NASAは火星に向けて新たな探査機を打ち上げる。「Mars 2020 Rover」という名のそのミッションは、火星にかつて生命が存在できる環境があったのか調査し、生命の痕跡そのものを探す。7月に地球を出発し、2021年2月に火星に到着する。 いま火星では2012年に着陸し、岩石の中から初めて有機物を

信頼の置きドコロ

 コロナ禍で、首都圏と関西が「緊急事態宣言」の対象となった。大阪・兵庫だけと思ったら、京都も似たようなことになるらしい。  京都府の西脇隆俊知事は8日、医療機関への通院や食料品の買い出し、職場への通勤など生活維持に必要な場合を除く不要不急の外出を自粛するよう府民に要請する方針を決めた。(京都新聞 4/8(水) 11:55配信)  観光客が疎らなくらいで、いまのところ京都でのぼくの「生活」は普段と変わらない。ただ先ほどコンビニへいくと、まだ22時なのに大路と通りの人通りは少

歴史はキャラクターに

 Amazonのドラマで『湘南純愛組』があるのを見つけて驚いた。まさか、なぜ今頃…、え、なんで?と思った。PVを見た限り、本当にドラマになったようである。T-BOLANが歌っているのもあって、全部見てみた。抱いた感想は「あぁ、ヤンキー文化は歴史になったし、キャラクターになったんだな」である。  テレビがないので詳しくはないが、『今日から俺は』もドラマになり、今年中には、映画にもなるらしい。両者とも、ぼくが小中学校時分に連載していたマンガである。2020年にもなって、1980

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志村けんの死とそれにまつわる数字を見つめて

こういう非常時にオススメの考え方は「言葉よりも数字を見つめること」なんだよね。 志村けんはわりと好きなんだけど、その死を知っても大して動揺していないのはザックリECMO導入患者の死亡率などを調べており「これはわりと死ぬやつでは?」という知識をあらかじめ入手していたから。 ワイドショーなどで扇情的な言葉ばかりを取り入れて大騒ぎするのは一番判断ミスをしやすい行動なので全くオススメできない。 志村けんの死の前後でコロナのリスクは大きく変動してないんですよ。当たり前だけ