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#2021年の100冊 12月に読んだ本ベスト3

#2021年の100冊 は、ジャンル問わずとにかく本を読んで勉強することを目的に開始しました。
月ごとに読んだ本をまとめて、読んだ本とその月のベスト本を公開しています。

2021年は、122冊の本を読むことができました。100冊を目標にしていたので、達成できたことになります。

2022年、早くも2ヶ月が過ぎてしまいました。
しかし「新しい生活習慣」に飲み込まれ、限られた場所や相手と過ごす事が多く、いつの間にか終わっていた2020年、2021年。この2年間と比べて、2022年はスーパーゾロ目のせいか早くも存在感がある年になっている気がします。そう思うのは、わたしだけでしょうか?

2021年の年末は、2021年のベスト10を公開して終わってしまっていましたが、ようやく「12月に読んだ本」を書くことに手を付けることができました。もう一生下書きのままかと思った。

ちなみにこのnoteのサムネ画像ですが、間違いなく「2021年に行ってよかった場所」です。早稲田大学 国際文学館・通称「村上春樹ライブラリー」。壁一面の著作年表や、彼が手がけたすべての著作・翻訳本が収められた図書館(実際に借りられるそう)、書斎の再現した空間などを見学することができます。生きているうちにこんな立派なものが作られているとは、やはり世界のムラカミですね。

前置きが長くなりましたが、2021年12月のベスト本は以下の3冊。

1位:「世界は贈与でできている」(近内悠太)

仕事のやりがい、生きる意味、大切な人とのつながり−。なぜこれらを狂おしいほどに追い求めるのか。どうすれば「幸福」に生きられるのか。

お金で買えないものの交換で、世界は成り立っているーー資本主義へのアンチテーゼに近い本だと思います。ビジネス書というよりは、感動や知的興奮を与えてくれ、社会の見方が変わる本のひとつになりました。

2位:ナイルパーチの女子会

読みたいような読みたくないような展開で読者を離さない、そんなエンタメ小説で、何度か読み直しています。生々しい心理描写に、「あ、自分はここまでじゃない。よかった」とか思えるのかも。

3位:「いちからはじめる」(松浦弥太郎)

仕事で前の部署に戻ることになったとき、ちょうど母が読んでいました。「戻るとはいえ、なんでも知ってると思わないで1からちゃんと教えてください、という気持ちで戻りなさいよ」みたいなことを言われました。
母に本を勧められたり教訓めいたことを言われたりした記憶はほとんどないので、なんとなく記憶に残る本になりました。内容というより本の存在が、かも。すいません。

12月の9冊

12月のベスト3は、以下の9冊から選びました。

#114「世界は贈与でできている」(近内悠太)

12月のベスト本。
印象に残ったのは、「贈る」瞬間と「贈られる」瞬間はズレているということ。「贈与」は贈った瞬間ではなく、相手が受け取ったことを認知した瞬間にようやく成立する。
「親の無償の愛」は、与えられているその瞬間ではなく、もしかしたら親が老いてから、もしくは例えば自分が親になってから、ようやく実感したり結実したりするのかもしれないということです。(感動)

ウィトゲンシュタイン哲学が専門の著者が書いた、やさしくてあたたかい本。

#115「ナイルパーチの女子会」(柚月麻衣子)

人間関係や恋愛関係で一度でも「相手から返信が来ないどうしよう」「この人と仲良くなりたい、どうしよう」みたいなことを思ったことがあるなら、自分の内臓をひっくり返して文章にされちゃったような心理描写にページをめくる手が止まらないはず。
わたしが何も考えたくない日にパラパラ読んでしまう、数少ないエンタメ小説。「パラパラ」とはいえ、360ページ程あるので読み応えばっちり。

テレビ東京でドラマにもなってた。ぞくっ。

#116「妻のパンチライン」(高木新平)

知人が出していたので読みました。子育ての等身大を味わえる、大人に効く名言が溢れていました。
Twitterアカウント好きでフォローしています。フォロー0人、フォロワー4.3万人。

#117「1Q84 Book1 後編」(村上春樹)
#118「1Q84 Book2 前編」(村上春樹)
#119「1Q84 Book2 後編」(村上春樹)

1984年と1Q84年、2つの世界が同時に進むムラカミ・ワールド。読んでいる時間そのものはおもしろいですが、ここまではわりと予定調和的というか、読める展開な気がします。

「1Q84」は長すぎて第何巻でどんな話だったのか、あまり境目の記憶がないのでまとめて書きました。全然関係ないですが、タイトルを模倣している元と思われるジョージ・オーウェル作『1984年』を読みたくなります。


#120「いちからはじめる」(松浦弥太郎)

元『暮しの手帖』編集長である人気エッセイストの著作。
「もてる力を十分に発揮するには、普段はリラックスし、いつもベストを尽くさないことが重要」など、優しく沁みてくる本です。

#121「あの日の交換日記」(辻堂ゆめ)

最初は、「展開読めるんじゃない?」とか「こういう文体苦手かも」と思いながら読んでましたが、さすがミステリー作家の小説。小学生が主人公というソフトな設定ながら脱帽でした!

#122「存在しない女たち」(キャロライン・クリアド =ペレス)

ガーベッジイン・ガーベッジアウト(入れたものがゴミなら、出てくるものもゴミだ)ーーインプットするデータに偏りがあるなら、データから導かれるアウトプットもまた偏るしかない。
著者は一貫して、男女の違いについてのデータ不足がもたらす社会構造のゆがみについて指摘する。

男女の身体的・社会的相違をめぐり、職場、デザイン、医療、災害現場といったあらゆる「不都合」をデータを以て暴く、フェミニズム版『ファクトフルネス』。

終わりに:2ヶ月も経って、2021年に読んだ本について書こうと思った理由

#2021年の100冊 を1年間で終えた結果、冊数を読めることはわかったので、「2022年は質を上げて、月2冊をじっくり読もう」と目標を立てました。
そしたら、まあ読まないこと。そもそもの時間の使い方の質が下がってしまいました。

やっぱりじっくり読むのは精神的に負荷がかかるので、わかりやすい結果を求めてしまう自分の脳みそとしてはいい目標設定ではなかったようです。なので2022年3月から、もう1年「年間100冊」を目標にすることにしました。その上でもう少し意識的に手に取る本を選び、「読書の質」も同時に求めていければなと思っています。

また新しい目標を立てるにあたり、昨年毎月続けていた「ベスト本 note」が尻切れトンボなことが気になり、2月も末になって一筆書きで書いているのがこのnoteです。

遅ればせながら、2022年の読書にもお付き合いよろしくお願いします。

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