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【エッセイ】仕事はじめ

仕事はじめの日。

今日から仕事モードでの一年が始まる
いつもよりちょっとだけ早めに支度をして
久しぶりにワイシャツとネクタイをしめ
スーツを着てベルトをしめる
鏡を見て、仕事モードの自分をちょっと確認する。

去年から仕事に対する価値観が少し変化してきた
会社でサステナビリティを推進する事業になったこともあって、
自分の欲を満たすために働いてきた気持ちが薄らいできている。
本気で環境のこと、社会のこと、地球のことを考えることが、今の僕の仕事。


僕の今までの人生は、
物欲、金欲、自己顕示欲に束縛されていたように感じる。
根底にある、やさしさや思いやりを
仕事モードの時は抑圧してしまって、
そうしないと、見えない何かに追われているような感覚から逃げられない気がしてきた。

素になって考えてみると、
ほとんどが認知バイアスに流されていて
本当の自分の気持ちではなかったりする。

いま思うこと。
生まれてから、両親や家族や親戚や、友だちや出会った人たち、自然のいろんな生命のおかげで、いまのいのちがあるということ。
いろいろな欲求は、すごく表面的なものなんだと。
それを抑制することではなくて、それを理解して、順応して、楽しんで、生きる活力に変えること。


本当にやりたいことはなんですか。


いままで、お世話になったすべてに感謝の気持ちを忘れずに貢献すること、それが“仕事”なんだと思う。


原初の豊かな社会
人類学者マーシャル・サーリンズ


石器時代の経済の「豊かさ」を論証したもの
狩猟採集民族はほとんど物をもたない
道具は貸し借りする、無計画な生活

すこしも困窮していない

何ももたないから貧乏なのではなくて、
むしろそれ故に自由である。

『暇と退屈の倫理学』國分功一郎著より


今年もしっかり商売繁盛をお祈りして、仕事はじめをしたい。


©️2023 Mahalopine

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