見出し画像

【エッセイ】「樹液の香り」と小学生時代の思い出

朝の日課のウォーキングで外堀沿いの緑道を通っていた時
木々の「樹液の香り」が漂っていた。

「もう夏が近いな〜」と思いつつ・・
小学生の頃にクワガタやカブトムシを探して、
林や森にいっていたことを急に思い出した。

小学生時代の帰り道のクワガタ・カブトムシ探索

学校の帰り道、夕方あたりの森の中
「樹液の香り」を目指して探索する。

鼻をきかせてクンクンして、樹液がでてそうな木を発見すると
いつもの慣れた手順でクワガタ・カブトムシのチェック開始。

① ゴツゴツした木のくぼみをほじくってチェック
② そのあと、木をキックして落ちてこないかチェック
③ さらに、木の下の落ち葉の中に幼虫とかいないかもチェック

夕方の早い時間は、まだ活動していない時間だからほとんど収穫はない。

でも、夕飯までに家に帰らないといけないから、
ただただ一生懸命に森の中を「樹液の香り」を求めて探し歩いた記憶。

たまにとれても、コクワガタのメスがほとんどだった。
木のくぼみの奥でじっとしてるやつ。通称「ババキ」

もっとたまに、コクワガタのオスも取れることもある。通称「コクワ」

「このコクワ、けっこう大きいんとちゃうかな?もしかしてオオクワ(オオクワガタ)とちゃうか〜?」

だいたい、この会話が友達にする定番。


子供だけの自力で、クワガタ・カブトムシとりは限界がある
チャンスは、親と一緒に夜に車で山に連れて行ってもらう時だ。

懐中電灯を片手に、上記手順①②③を実行するだけで
大量のクワガタやカブトムシがとれた時代。

今時はどうなんだろうなぁ。三重の田舎は・・。


勝手に当時のレア度ランキング

当時、クワガタもカブトムシもオスじゃないと全く価値がなかった。
レア度のランキングはだいたいこんな感じ。いずれもオス。

コクワ(コクワガタ) レア度★
ペンチ(ノコギリクワガタの歯が細かいやつ) レア度★★
ノコ(ノコギリクワガタ) レア度★★☆
天下(ノコギリクワガタの歯が7本以上?) レア度★★★
ヒラタ(ヒラタクワガタ) レア度★★★★
ミヤマ(ミヤマクワガタ) レア度★★★★
オオクワ(オオクワガタ) レア度★★★★★MAX

カブト(カブトムシ) レア度★★
赤カブ(背中が赤いカブトムシ) レア度★★☆

山の方じゃないとヒラタやミヤマなどのレアはとれないので、平地の小学生はだいたい、コクワかよくてノコがメジャーだった。
逆にカブトは、種類も少ないから取れすぎるとレア度は下がってくる。


クワガタは学校に持っていってもいいオモチャ!

その頃の小学生は、男子はだいたい100%全員がプロ野球のファンのチームの野球帽をかぶっていた(田舎だけかなぁ)

そのプロ野球帽の中に、クワガタを忍ばせて、先生にバレずに小学校に持っていく技を誰かが開発。めっちゃ流行った記憶がある。
ちなみにカブトムシはでかいので、帽子の中にいれてかぶれない。
あいつらは平気で暴れてすぐにおしっこをするから厄介・・。
だからこの技はクワガタ限定。

休み時間には、クワガタ同士を戦わせる。
クワガタの背中をペンペンと爪ではじくと怒りモードに突入!
戦いがはじまる。ひっくり返ったりしたら負け。

あとは、ハサミを両手の指でつまんで、無理矢理ひらいて
力くらべして、誰のクワガタが強いか確認したり、
指をハサミではさませて、痛い痛いと喜んだり・・・
(これはヒラタでやるとマジでやばいのでヒラタは禁止ルールあり)

いろんな遊び方を開発したよな〜



朝のウォーキングの「樹液の香り」で
この頃の映像がフラッシュバックのように蘇ってきた。

自然の中にゲームのようなものを見つけて
楽しかった思い出の日々。

「今どきのポケモンみたいなことをリアル昆虫でやってただけか〜」

となんとなく納得した気がした。


おしまい


©️Mahalopine

記事執筆のための、いろいろな本の購入費用として活用させていただきます!