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30年後のパリ日記②(プチホテル)


今回のパリ旅行で一番ラッキーだったのは、ホテルが大当たりだった事だ。
『Hôtel littéraire  le swann BW Première collection』覚えられるか不安に
なる程長すぎるホテル名。それ以外は何一つ悪いところはなく、快適に自宅の様に過ごせた。東京に帰り起きると、一瞬ここはパリのホテルなのではないか?と戸惑う位、身体にフィットしていた。
色味はグレーと白を基調とし、パリらしいシックで落ち着いたデザインだ。
初めは気がつかなかったのだが、ここにはコンセプトがある。
文豪をモチーフに造られたホテルなのだ。ホテル名にある
Le Swannは、Proustの大著「失われた時を求めて」の「1巻目スワン家の方へ」のLe Swann(スワン家)であろう。Marcel Proustがテーマになっている。室内の中央に、花の様に白い薄紙を縦に束ねた電灯が天井からぶら下がっている。そして、中庭に面した窓からアパルトマンの中庭が伺え、パリの住人になった気分。


中庭の風景


ホテルのロビーには、ちょっとした博物館の様にプルーストの原稿や書籍、幼少期の写真など陳列されてる。


幼少期の写真


関連書籍


各国翻訳本

立地はメトロのEurope駅から200m、St-Lazare駅からも7、8分の好条件。
近くにMonceau公園があり、Monceau街(8区高級住宅街)はProustの縁地らしい。ホテルのサイトでProustの関連スポットを地図にして紹介している。(下にリンク貼りました。)

そして、この界隈には楽器屋(特に弦楽器が目立つ)、楽譜屋が多い。近くにConservatoire à Rayonnement Régional de Paris(パリ地方音楽院)があるからだろう。夜になると若者で賑わうカフェがあり、ここの学生さん達なのかしらと勝手ながら想像してしまった。日本で言うところの居酒屋に集う大学生の様だった。音楽科だけでなく、舞踏科、演劇科も併設されてるらしい。

さてホテルの話に戻り、このホテルグループは、パリにもう2軒、地方に3軒同じようなコンセプトのホテルをもつ。それぞれのホテルにフランスの大作家が当てられている。
Marcel Aymé(パリ18区)、Arthur Rimbaud(パリ10区)
Gustave Flaubert(ルーアン)
Alexandre Vialatte(クレルモン=フェラン)
Jules Verne(ビアリッツ)

上がホテルの全コンセプト内容になります。英語でも読めます。残念ながら日本語版はありませんでした。
素晴らしさはコンセプト以外にも、スタッフの気配りやらアメニティーが私の好きなNUXEだった事。ただ、シャワールームが小さいので小柄な私には良かったけど、堅いの良い方は入れないかも(本当に狭いです)。
HISのSさん、私達のために必死にホテル探していただきありがとうございました。本当に良いホテルでしたよ!(fin)










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