#199 恥ずかしい日本人に、二夜連続でガッカリ・・・ニューヨーク1人旅  2018年11月19日(月)19日目・・・9

Times Square近くのとある劇場で、New Yorkで活躍する日本人アーティストたちの祭典があり、招待状を貰っていたので出かけた。

New Yorkに短期旅行で来ているのに、わざわざ日本文化にふれるのもどうかと思ったが、せっかくご招待いただいたし、どんな催し物かも見てみたかった。New Yorkで活動できるくらいなのだから、そのレベルも気になった。
TENEMENT MUSEUMでのツアーに参加できず残念だったので、余計に楽しみに出かけた。

ところがここで、昨夜の、いやぁ~な出来事パート2に遭遇してしまった。

客席に着くと、右隣にNew Yorkに留学しているらしき3人の女子大生が並んで座っていた。若くて可愛い3人組だったが、
「ここはさぁ~、アメリカなんだからさぁ~、何でもありだよねぇ~」
と、大きな声で言いながら、完全に勘違いしていた。
まるでカフェの個室にいるようにおしゃべりが始まり、言葉遣いも、態度も、お行儀がいいとは言えない騒ぎ方で、同じ日本人として恥ずかしかった。もし私の娘なら、確実にひっぱたかれていただろう。

祭典を楽しむのは一向に構わないが、パフォーマンス中にベラベラしゃべったり、キャーキャー騒いでお祭り騒ぎ。
どつきたくなる握りこぶしを、反対の手で必死に抑えていた。
昨晩といい今晩といい、日本人の恥ずかしすぎる言動に、心底ガッカリだった。

舞台上では、歌、劇、ダンスパフォーマンスなど、日本を感じさせる盛りだくさんの出し物が披露されていた。みな素人ではないので、もちろん下手ではなかった。
けれども、隣の女子大生の騒ぎ方に、私はかなりイラついていたせいで、パフォーマーたちが、観客を楽しませるというより、自分たちの自己満足のためにパフォーマンスをしているように見えてしまい、何だかシラケてしまっていた。私の超身勝手な個人的感情であることはわかってはいたけれど。

さらに、昨晩も今晩も、決まりごとのように、文部省唱歌【ふるさと】と【SUKIYAKI(上を向いて歩こう)】の合唱があり、少々うんざりしていた。New Yorkにいる日本人にとっては、日本を懐かしみながら歌いたくなるのかもしれないが、私にとってNew Yorkは住みたくて住みたくてしかたがない街で、日本には帰りたくなくて、このままずーっと居たい街で、決して懐かしみたくはない場所なのだ。しかも、もうすぐ帰国が迫っている中、逆に聞きたくないと思える曲だ。それを二夜連続、しかも昨日も今日も隣席の日本人にイライラし、恥ずかしさとガッカリで落胆しまくっているところなのだ。

ふと、宿のオーナー・陽子さんの言葉を思い出した。
毎朝、朝食後にたくさんの情報やエピソードを話してくださって、面白くてついつい時間を忘れて聞き入ってしまうのだが、何かの話の時に、
「日本で自分の常識とかけ離れていることは、New Yorkでもやってはだめです」
とおっしゃっていたのだ。
そう、アメリカだから何をやってもいい、何でもありではないのだ。
やはり人に迷惑をかけることや、人を傷つけることなど、人としてやってはいけないことは、日本ではもちろん、New Yorkでもダメなものはダメだ。

自己主張とわがまま放題が紙一重なように、日本だろうがアメリカだろうがヨーロッパだろうが、人としての善悪は世界共通だと思う。

昨晩も今晩も、せっかくご招待いただいたのに、イラついてシラケてしまい、申し訳ないと思いつつ、イラついた原因が日本人だったことが、特に悲しかった。
いつか自分が本物のNew Yorkerになったときは、節度ある振る舞いができる自分でいたいと思った。
同時に、女子大生に交じって雑談すらできなかった、自分の技量の狭さが、自分で悔しくて情けなかった。

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